作り笑顔は気分を改善させる＝研究

作り笑顔をすることで、気分はよくなる。米ペンシルバニア国立大学、生物行動健康学科のマリ・クロス准教授はライブ・サイエンス誌からの取材にこう語った。

クロス氏は、作り笑顔で自分の気持ちを変えると、幸福感を高めるだけでなく、幸福感を生み出す効果もあることを明らかにした。これはスタンフォード大学の研究結果によっても確認された。この研究の著者は、ある感情を経験することと、それを実際に表情として顔に表すことの間には双方向の関係があるという仮説を提唱した。

過去に発表された138の研究を分析した結果、科学者たちは、喜びや悲しみなど、感情を表す実際の理由がないのに笑顔を作った場合でも、ポジティブな状況でほほ笑んだ場合でも、笑顔になることで気分は改善できると結論づけた。

分析研究には、世界19カ国から合計3800人のボランティアが参加した。ある実験では被験者らは歯と歯の間にペンを噛んで挟んだり、唇で支えたりさせられた後、写真に写った俳優の感情（笑顔か無表情）を真似ることが求められた。第3段階として、被験者らには頬をアップさせ、唇の端を最大限、耳の方まで上げたり、無表情を維持することで幸福感を表現することが求められた。

被験者は、スマイルの表情を作っていくうちに徐々に幸福感が徐々に高まったこと、幸福感が一番高まったのは、表情を変化させる課題を行ったときだったことを報告している。