プーチン大統領、「第二次世界大戦終結日の変更」法に署名

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プーチン氏 - Sputnik 日本
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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、第二次世界大戦終結日を9月2日から3日に変更する法に署名した。法文書が24日(金)法情報公式サイトで公開された。

この法案が下院で可決された後、ロシア連邦大統領府付属市民社会・人権発展評議会は終結日の変更に反対を表明した。ワレーリィ・ファデエフ評議会議長はワレンチナ・マトヴィエンコ上院議長に対し、9月3日はベスラン学校占拠事件を偲ぶ日であり、戦争終結の祝日として受け入れられないという同評議会の立場を配慮するよう請願を提出していた。マトヴィエンコ上院議長は記者団に対し、この法案をめぐり過剰な騒ぎが起きていると説明。戦争終結日は歴史的公平性を回復するものであり、何らかの祝賀行事を想定するわけではないと言及した。

北オセチア・ベスラン学校占拠事件

ロシア下院 - Sputnik 日本
9月3日は「対軍国日本戦勝記念日」に? ロシア下院に法案を提出
2004年9月3日、多国籍の武装集団が北オセチア共和国ベスラン市の第1小中学校を占拠した。学校占拠は9月1日の入学式兼始業式の最中に起こり、学校には当時1128人がいた。その大多数は児童だった。武装集団はその後3日間にわたり児童と教師を人質にとり、水や食べ物を一切与えずに拘束した。

ロシア特殊部隊が突入し人質は解放された。この占拠事件によって333人が死亡。そのうち186人は児童だった。また783人が負傷した。

ロシアでは2005年から9月3日はテロとの戦いにおける連帯の日として国民の公式記念日となっている。この日はベスラン事件の犠牲者や負傷者を全土で偲ぶ。

第二次世界大戦終結日の変更 

これより前、ソ連とロシアでは第二次世界大戦の正式な終結日は、日本が無条件降伏文書に調印した9月2日とされてきた。終結日法案の作者によると、終結日を変更することにより第二次世界大戦の勝者として歴史的正当性がより明確になるという。1945年の時点では、9月3日は対日戦勝記念日としてソ連で正式な祝日と認められていた。ただし1947年にはそれが忘れられ、3日に代わり9月2日を戦勝記念日として祝うようになった。

1995年以降のロシアでは9月2日を「軍の栄光の日」として、ロシア軍の大勝利を祝う日になった。

第二次世界大戦の終結日の変更法案は4月14日に下院を通過、17日は上院で採択された。現在は大統領の決定・調印を待つ段階にある。

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