テレビとインターネットの時代も劇場は生き続ける

© Flickr / Dmitry Kolesnikov ボリショイ劇場
ボリショイ劇場 - Sputnik 日本
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3月27日は、「ワールド・シアター・デイ」だ。舞台芸術の活動家たちのお祭りである「ワールド・シアター・デイ」は、ユネスコの外郭団体「国際演劇協会(International theatre institute)」のイニシアチブで1961年に制定された。シェイクスピアが、「世界は劇場であり、人間は役者」であると主張したのも、もっともだ。私たちは人生の中で実際にそれぞれの役を演じている。私たちの才能、技術、そして能力が、多くのことに影響している。そのため、「ワールド・シアター・デイ」は、世界的であるだけでなく、国籍や宗教に関係のない全人類的な祭日なのだ。

演劇は、ルーシの時代から愛されていた。はじめは異教の儀式や宗教的なお祝いと結びついていた。しかし、すでに11世紀の文献では、見本市などで人々を喜ばせた旅芸人について言及されている。ロシア初の帝室劇場は、アレクセイ・ミハイロヴィチ帝に属し、1672-1676年まで存在した。アレクセイ・ミハイロヴィチ帝の死に伴って荒廃した演劇を復活させたのは、ピョートル1世だった。ピョートル1世はまず、劇場を宮廷のものから国民的なものへと様変わりさせた。劇場は、宮廷からクレムリン近くの赤の広場へ移された。そこでは非常に単純な、時に卑猥な内容の小規模な芝居が演じられた。1795年、モスクワにニコライ・シェレメチヴォ伯爵の劇場がオープンした。ニコライ・シェレメチヴォ伯爵は、ロシア演劇の形成において非常に重要な役割を演じた。19-20世紀、ロシア演劇は全盛期を迎えた。偉大な俳優、監督、劇作家を世界に輩出した。スタニスラフスキー、ネミロヴィチ=ダンチェンコ、チェーホフ、メイエルホリド、シェープキンなどを、ロシアは誇りに感じている。

テレビが普及し、後にインターネットが現れ、劇場は終わりを迎えるかと思われた。しかし、そんなことはなかった。劇場は今まで通り、世界中の大勢の人々をひきつけている。演劇フェスティバルは、私たちの時代のシンボルとなった。5月13-7月17日まで、第12回国際チェーホフ演劇祭が開かれ、たくさんの国から劇団が訪れる。日本からは、古代のインドの叙事詩をモチーフにした、日本の宮城聰(みやぎさとし)監督の「マハーバーラタ~ナラ王の冒険」が上演される。

ロシアでは「ワールド・シアター・デイ」がとても明るく、華やかに祝われる。コンサートやアーティストたちとの親睦会、マスタークラスなどが開かれる。またロシアの主要な劇場では、この日に合わせて初演も行われる。また「ワールド・シアター・デイ」に合わせて、モスクワの17ヶ所の劇場がスペシャルプログラムを準備している。26-27日にかけての深夜、これらの劇場では、入場無料で上演が行われる。

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