2014.06.14 , 13:45

日本における外国人労働力;期待とためらい

日本における外国人労働力;期待とためらい

   人口の高齢化と出産率の低下は、日本において焦眉の問題だ。なぜなら、その結果、労働力不足が深刻化するからだ。

   例えば、現在日本の建設業界は、これまでないほど働き手を求めている。2020年の夏季五輪に向けた準備が始まっている他、日本は、2011年の大地震と津波により大きな被害を受けた市町村の復興、いまだ仮設住宅で過ごす被災者の家の保証といった、差し迫った問題を抱えている。政府は、できるだけ多くの社会プログラムやプロジェクトを作成する事で、状況を好転させようと試みている。中でも先日は、これまでよりもっと女性の社会進出を促す措置が講じられた。具体的には、男性との賃金の格差是正、働く母親のため子供達を預かる施設の増設、産休実施に対する補助金などだ。そしてさらに、移民政策の緩和や、年金受給年齢を70歳にまで引き上げる問題も検討されている。こうした措置の数々は、国の経済を活性化するためのものだ。

   しかし、これらのプログラムを急に実現しようとしても、上手くいかないだろう。それゆえ日本政府は、外国人労働者を市場に受け入れる問題を積極的に検討中だ。すでに来年2015年にも、政府がスポンサーとなった発展途上国のための専門家養成プログラムが計画されている。これにより、外国人は、現在の3年ではなく、8年まで日本に滞在可能となる。また現在まだ学生である外国人も、これからは勉強を終えた後、ビザを学生用から労働ビザに変えられるようになった。

   こうした状況について「東京ロシア人クラブ」のミハイル・モズジェチコフ会長は、次のようにコメントしている―

   「すべては、どんな労働力について話すかによる。日本では今、工場が、より安い労働力を求めて海外へ次々と移っており、もう大分前から多くの会社は、自分達の工場を国外に建設している。そんなわけで時折政府は、特別に働き口を作らなければならない。例えば2011年の大地震と津波の後、多くの人達は農業や漁業を含め、自分のしてきた仕事をなくしてしまった。その一方で、実際深刻な人手不足に悩む領域が存在する。例えば、一時IT産業がそうだった。そこでは、多くの事を学ばなくてはならず、仕事もたくさんあり残業も多いが、賃金は上昇しなかった。そんなわけで日本の若者達は、こうした職業にあまり就きたがらなかった。ある時、インドには良いプログラミストがいるというので、インド人スペシャリストさえ働くようになった。建設業界も、私が知る限り、労働力不足に悩んでいる。そしてさらに、人手不足が問題となっているのが高齢者を対象としたサービス業だ。日本社会の急激な高齢化に伴って、高齢者サービスが、独自のビジネス領域となった。外国人の看護師や介護士ヘルパーをアジア諸国から呼び込むプログラムが作成された。しかし私の見る所、このプログラムはうまく行かなかったようだ。」

   なお元法務官僚で東京入国管理局長を務め、現在移民政策研究所長である坂中英徳氏は、移民の受け入れに極めて慎重な日本政府を批判してきた。氏は、移民1000万人政策を提唱し、移住を推進しないで衰退する「小さな日本」ではなく、移住を推進する「大きな日本」を目指すべきだと主張しているが、高齢者や女性の就業を奨励する政策について「どんな犠牲を払っても移民を避けようと望む政府の必死の試みだ」と捉えている。

   日本は実際、あらゆる外国人に門戸を開くつもりはない。政府内では、犯罪の増加と労働の価値低下を避ける規範の数々が策定されており、それに従って、候補者が選択されるだろう。公式筋が明らかにして所では、プログラムに含まれるのは、プロフェッショナルな職業的成長に関心を持つ人達だけだ。

   これに関し「東京ロシア人クラブ」のミハイル・モズジェチコフ会長は、次のようにコメントしてくれた―

   「なぜ日本政府が、外国人の国内流入増加を急がないのか、私は理解できる。悲しむべき経験があるからだ。20年ほど前、道路建設のため、かなり多くの人達をイランから受け入れた。しかし彼らは、工事現場である期間働いた後、帰国せず静かに日本国内に広がり、売春や麻薬犯罪に手を染めるようになってしまった。また付添看護婦として、1年間働くため入国し、その後他の職種に移ることもあった。そうした例は、枚挙の暇がない。日本に住む外国人は、人口の2%に過ぎないが、刑務所で外国人が占める割合は20%にも達する。現在、日本において外国人労働者に対する偏見は、政治的で正しくない物であるかもしれないが、それなりに完全に現実的な根拠も持っている。」

   現在、日本の人口は1億2700万人で、労働ビザを持つ外国人の数は72万人だ。今の所、外国人が働けるのは、研究者や講師、音楽家そしてコックなどユニークな専門性を持った極めて限られた領域である。もっとも、しばしば他の領域で働ける抜け道は、あるにはあるのだが…

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