2014.09. 5 , 15:25

東京都知事が秘密を暴露、これが世界を変えるか

東京都知事が秘密を暴露、これが世界を変えるか

  やれやれ、やっとのことで日本の高官の中にも、たった一人ではあるが恐れずに真実を語る人物が現れた。この役人がほされることのないよう、またその発言が日本人の意識に、日本の、というか大体において西側のマスコミが描く世界図が少しおかしいのではないかという疑いを呼び起こしてくれるのではないかと願いたい。

  その役人というのは舛添東京都知事。そして、シベリアの町トムスク訪問で舛添氏が記者団を前に明言した、恐ろしいと同時にロシアでは知らぬものはないという真実とは、日本は米国の圧力を受けて対露制裁を採らざるをえなくなったということだ。

   真実を語ることは民主化された、しかし米国に耳を傾けざるを得ない国、日本においては安全な行為ではない。2009年に首相に就任した鳩山由紀夫氏は、米国に依存した日本の外交政治の欠点を認め、これを修正すると語ったことは記憶に新しい。結果、鳩山氏が首相の座にいたのは一年足らずで、沖縄普天間基地の移設問題で突然米国と折り合いがつかなったために退陣に追い込まれた。

  舛添氏の忌憚のなさが都知事の椅子の命運を賭けた行為にならぬよう祈りたい。またトムスクで漏らされた、日本には害をもたらす米国への依存というあからさまな発言が、日本国民の耳に届き、世界情勢についての政治やマスコミに吹き込まれた解釈ではなく、現実の意味を考えるべきと思わせてくれるのではないかと信じたい。そして対露制裁発動の現実的な原因についても考える必要がある。

   日本人はロシアがクリミアを併合したとして憤慨しているのだろうか? だが舛添さんも次のように認めておられる。「ウクライナとクリミアの帰属については、クリミア半島の歴史は日本人になじみがなく、日本ではなぜロシアがこの問題に特別な関心を寄せるのかあまり知られていない。ロシア側には、国際社会に自国の立場をもっと説明していただければ。」

  それではご説明いたしましょう。そもその何百年にもわたりロシアに帰属していた領域は占領といってはならないのだ。しかも過去23年間、この領域に暮らす市民は再びロシアの構成体に戻ることだけをひたすら夢見てきたのだから。そしてそれは現実に起こった。クリミアの市民の意思によって。ところがロシアには制裁が発動された。

  日本人はロシアがウクライナを相手に戦っていると思ってか、それとも親露的分離主義者に武器を供与していると思って憤慨しているのだろうか? だが米国人でさえこれに関して証拠となるものはないもないことを認めているではないか。ウクライナ軍と、事実上違法に武力で権力を奪った非合法なキエフ政府から派遣された傭兵隊に対して戦っているのは、この権力を認めないとするウクライナ南・東部の住民なのだ。たしかにこの住民らをロシアからのボランティアたちは支援している。それは元医師、エンジニア、企業家、労働者などのひとたちだ。たしかにそんな中にはプロの軍人も特務部隊の隊員も存在している。だがウクライナのナチス政権の側にも米国、ポーランド、スウェーデンからのプロの傭兵はいるのだ。過去にはロシアの、いや正確をきせばソ連の義勇兵が米国人と肩を寄せ合い、スペインでファシストに対抗して戦ったこともあったではないか(ヘミングウェイの『誰がために鐘はなる』を読んでもらいたい)。中国においても日本の占領軍に抵抗した歴史はあった。そのときは米国とロシアはイデオロギー上は敵対者でありながら互いに制裁を発動することなどなく、この吹聴されない軍事協力を高く評価したものだった。なのに、そんなロシアに対して制裁が発動されたのだ。そして今、プーチン大統領が紛争当事者どおしを和解させ、内戦(ウクライナ南・東部で展開されているのは「反テロ作戦」でもなんでもない。まさに内戦なのだ)を停戦にいたらせるための現実的なプランを提案しても、西側は新たな対露制裁を発動せねばならないという始末。

  これが意味するところはただひとつ。対露制裁はウクライナ情勢とは何の関わりもないということだ。これは、ロシアがウクライナの危機に何の関わりも無いことを完全に同じである。少なくとも、ロシアが危機の原因となったわけではない。ウクライナの危機は、リスボンからウラジオストクまでを覆う経済圏を統一し、米国の強力なライバルとなるチャンスを秘めていたロシアとEUに経済的打撃を加えるきっかけ、手段にすぎない。この真実を隠すためにロシアに、非合法クーデター後のウクライナ南・東部に到来した流血のカオスの責任が着せられたのだ。

  つい最近までロシアにマレーシア機撃墜の責任があると非難されていたが、今はこの件についてはみなが口を閉じている。これは真犯人が確定したからに違いない。ひょっとすると、ウクライナの悲劇を起こした張本人の名も近々挙げられるかもしれない。こうした望みがもてたのも、舛添東京都知事の勇気ある発言のおかげだ。舛添さんは日本高官の中では先駆けて真実を恐れぬ行動をとってくれた。

 

 

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