ロシアへ押し寄せるアジア人観光客

© Sputnik / Yevgeniy Yepanchintsev中国からの観光
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アジア諸国はロシアへのインバウンドでトップの座を占めつつある。ロシアへのアウトバウンドで目覚ましい伸びを示したのはイラン。イランのロシアへの観光客数は2014年度比で2倍に増えた。その2番手を行くのが中国で、今年の初めから数えて51.6%増。その次がインドとなっている。

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インドはロシアのインバウンドにとっては新たなお客さんだが、すでに50.7%もの伸びを示した。タイといえば、ロシアにとって根強いアウトバウンド先だが、そのタイが見る見るうちにロシアにとってのインバウンド先になってきている。

今年2015年8月末までにロシアを訪れたタイ人は昨年の同時期と比較して44%も増加した。ロシア観光連邦局のセルゲイ・コルネーエフ副長官はこうした数値を発表した。コルネーエフ副長官はロシアを訪れる観光客数では圧倒的に記録を更新しているのは中国だと語る。2014年だけでも中国人観光客のおかげでロシアの観光事業は10億ドル強を稼いだ。

中国人がロシアに引き付けられる理由はなんだろうか? これについて、中国のある観光会社の代表はラジオ「スプートニク」からのインタビューに次のように語った。

「私はジャン・ツィフエイといいます。四川省の国際観光会社『工作』でアウトバウンドの部門のトップを務めています。中国人のロシアへの関心は高く、特に高齢者にそれは顕著で赤の広場やレーニン廟を観光し、聞きしに勝るペテルブルグの美術館めぐりを望む人が多いです。今はソチへの関心が爆発的に高まっています。ソチでは五輪施設以外にお茶のプランテーションへの見学が人気です。多くの人は自分の目でロシアを、まだ幼い時に学校で習った芸術と文学の国を見たいと思っているのです。私どもの会社が扱うのは四川省のお客様だけではありません。隣の雲南、貴州からもたくさんの方がロシア旅行をご希望です。このことから中国人にとってはロシア観光は魅力が大きいものだと断言することができます。」

ロシア人はいつの時代もおもてなしの懐の広さでは群を抜いてきた。ロシアの観光産業は中国人のお客様に最大限の快適さを約束しようと頑張っている。「チャイナ・フレンドリー」プロジェクトはこれに目的を絞ったものだ。プロジェクトの発案、実現を担当しているのはロシアの観光会社でアジア方面を担当する150社以上を束ねる観光協会「国境なき世界」。「チャイナ・フレンドリー」プロジェクトはつい最近、太平洋アジア観光協会(PATA)の組織した四川国際観光エクスポで紹介されたばかり。

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その詳細ついて、観光協会「国境のない世界」のスヴェトラーナ・ピャチハトカ執行役の見解をご紹介しよう。

「プログラムは中国人観光客の文化、日常面での特殊な要求を考慮したものとなっています。これはなりよりもまず、観光客にとって必要な情報を中国語で提供することです。たとえばホテルには中国語のインターネットサイト、ホテルのナビゲーションがなくてはなりません。このほか、ホテルは中国語の印刷物、中国人が特に関心を示す観光名所を記した街の案内図を備えていなければなりません。『チャイナ・フレンドリー』に登録するホテルの部屋には中国人には欠かせないお茶のセット、スリッパが装備され、レセプションでは中国のクレジットカード、『チャイナ・ユニオン・ペイ』での支払が可能です。」

「チャイナ・フレンドリー」プロジェクトは2014年にスタート。今日の時点でこのプログラムの要求レベルに合致しているとして登録されているホテルはモスクワ、サンクト・ペテルブルグ、ヴェリーキー・ノーヴゴロド、トヴェリ、ウラジオストク、カザンに23軒。その登録ホテル数は毎月増えている。中国人のロシアへのアウトバウンドを伸ばすための、中国観光サービス市場における次のステップは10月12日、北京でのナショナルオフィス「ヴィジット・ロシア」の開設。

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