ウズベキスタンでシベリア研究者加藤九祚氏が死去

© 写真 : Jamshidbek Namozovウズベキスタンでシベリア研究者加藤九祚氏が死去
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日本の有名な民族学者でシベリア・中央アジア研究者、作家、翻訳家の加藤九祚氏がウズベキスタンで9月12日に死亡した。94歳だった。

​氏は立正大学の研究チームとともに古代都市テルメズ付近で発掘調査に参加していた。1998年以来、氏はウズベキスタンで行われる日本の科学者らの考古学的作業を指導してきた。目的は古代仏教の研究だった。加藤九祚氏シベリアと中央アジアの歴史や文化に関する多くの書籍の著者。

ロシアでは著書「日本人の心のシベリア」で知られるようになった。1945年の夏、上智大学の学生だった氏は徴兵され、数ヶ月後、ムダンジャン付近でソ連軍の捕虜にされた。23歳だった。捕虜となっていた5年間、10余りのシベリアの収容所を転々とし、ロシア語を学び、シベリアの民族の習慣や生活を見、その歴史に熱い関心をもった。

故郷に帰った氏は大学の三回生に復帰。「若い日の5年間をもシベリアで過ごしたが、このような苦い経験は無駄ではなかった。捕虜の期間に私はシベリアについて多くのことを学んだ。それについて考えれば考えるほどシベリアを研究したい欲求が湧いた」と氏は著書で述べている。

シベリアは彼の思い出となるだけでなく、その職業となった。捕虜になって以来初めてソ連を訪れたのは1972年、以後度重なりアルタイと極東、さらにはウズベキスタンの考古学遠征に参加した。最初の著作はプルジェヴァルスキーに関する論文で、次いで単著「シベリアの歴史」が出た。1975年、国立民族学博物館教授に就任。1976年にはロシアの日本学者ニコライ・ネフスキーの評伝『天の蛇』で大佛次郎賞受賞。すでに氏はロシア科学アカデミーの名誉会員になっていた。

先に伝えられたところによると、日ロ協会の会長で、与党自由民主党の衆議院議員、鳩山邦夫氏が東京都内の病院で、十二指腸潰瘍のため亡くなられた。

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