ドイツ人専門家:信じがたいことだが、オランド大統領はロシアに橋を架けることに成功した

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フランスのオランド大統領の訪ロはテロ組織「イスラム国(IS)」に対する幅広い連合を形成するためなどではなかった。この意味で、同氏はほとんど信じがたいことをやってのけたのだ。ドイツの専門家がこう述べている。

昨日オランド大統領がモスクワを訪問し、プーチン大統領と会談した。3時間もの会談の主要テーマはテロ対策、IS対策だ。両国は共通の脅威に共同して取り組むことを約束し、パートナー諸国に対し、シリアにおけるIS対策を調整するよう呼びかけた。

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ドイツの「学術と政治」基金の安保専門家、退役ドイツ軍大佐のヴォルフガング・リヒテル氏は、オランド氏がプーチン大統領との会談において占めた立場によって、ロシアは有志連合に合流しやすくなった、と見ている。

「オランド氏は大連合形成のため、ロシアに橋を架けることに成功した。プーチン氏は連合への参加に用意がある、と述べた。もっとも、そこには限定的なニュアンスもあったが。オランド氏は巧みに立ち回った。米国率いる連合に参加『すべきだ』とは言わなかった。それはロシアとしても難しいことだから。彼は、2001年のアフガニスタンのケースのようにNATOについて言及することは、意図的に避けた。単にテロ対策への支援を呼びかけ、EU設立以来の困難について注意を喚起した。これでロシアは連合に入りやすくなった。連合と共同作業を行う、という言い方は、連合に加盟する、というのとは意味合いが異なる。こうした立場はシリア危機解決へのアプローチをめぐる現在の不一致を織り込んだものだ」。

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モスクワでプーチン・オランド露仏首脳会談へ、IS対策の協調を話し合う
リヒテル氏は、新たな対IS連合は、グローバルな脅威を前にここ数年ロシアと欧米の間にできかかっていた協力関係の延長線上のものだ、と見ている。

「新協商などという呼び名は、私なら用いない。しかし、信じがたいことが起きた。ウクライナ問題に対するアプローチの相違にも関わらず、ロシアと欧米はグローバル安全保障のための共同の決定を見出すことができる。たとえばイラン核問題について、シリアの化学兵器について、朝鮮半島について。今はグローバルテロリズムの撃退のために集中的な協力が行われている」。

リヒテル氏はまた、連合に対してドイツ政府がどのような形態の支援を行うかについて語った。

「ドイツ政府も連合への参加を決めた。マリ問題の解決をフランスのかわりにドイツが行う。ペシュメルガ(イラクのクルド人武装勢力)の訓練も続行する。4700人がすでに訓練され、第7大隊などで力を見せつけている。空母シャルル・ド・ゴールにも支援を行い、ドイツのミサイル防衛フリーゲートを送り、有志連合機の航続距離アップのため、空中給油を行い、さらには、IS領土を正確に判定可能な偵察機『トルネード』を派遣する」。

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