日露ビザ撤廃の鍵は日本側にあり

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日露間の査証(ビザ)が撤廃される可能性が出てきたことについて、関係者が期待を示している。アファナーシエフ駐日ロシア大使は、22日に日本記者クラブで会見し、両国間の査証制度を完全撤廃まで緩和する用意があると述べた。これについて日本を代表するロシア専門旅行会社である「ジェーアイシー旅行センター」の杉浦信也営業部長に、お話を伺った。

ジェーアイシー旅行センターは、ヤクーツク弾丸4日間やカムチャッカ・アヴァチャ山登頂など、ユニークなツアーも多く手がけている。

杉浦氏「これまで、ビザが観光のネックになっていたことは間違いありません。観光ビザが撤廃されれば、旅行者の拡大が見込め、非常に喜ばしいことだと思います。ビザを取らないと行けない国というのは、日本人にとってもう数えるほどしかありません。しかし現行の制度では、旅行者はビザを取得するためにパスポートを旅行会社に預けなければいけません。これは旅行者にとって大きな精神的負担となります。」

しかし杉浦氏は以下のようにも指摘している。「ロシア側が日本人に対して無査証にするということは、比較的容易でしょう。しかし日本側がロシア人に対して無査証にできるかどうかが問題です。相互ビザ撤廃に関しては、日本側のハードルの方が高いと思われます。」

これまでもロシアは、ビザを免除するなら、一方的にではなく、相互でなければならないと主張してきた。例えばロシアは韓国と、2014年1月から相互に観光ビザを撤廃した。杉浦氏は、今年ウラジオストク自由港連邦法が成立したことに期待を示している。これは2016年1月1日から許可される予定のシステムで、指定された地域に限るが、8日間のビザなし渡航を可能にするものだ。

杉浦氏は「これが日本人にも適用されて、空港で簡素な方法でビザを取得できるのならば、大いにメリットがあると見ています。」と述べている。

また、ルーブルの下落は、日本人観光客にとって必ずしも魅力的とは言えなかったようだ。杉浦氏によると、旅行費用が下がり、行きやすくなったことは確かだが、そもそも日本では「ルーブルが大幅に下落して、今ロシアへ行くとお得だ」ということがなかなか知られていないという。

いっぽう、ロシアから日本に来る場合、つまりインバウンドについては、ルーブル安は影響をもたらしている。日本はインバウンド政策に大きく力を入れており、今年1月から10月までに1500万人が日本を訪れ、既に2014年全体での合計を超えた。しかし、ことロシアからとなると話は別だ。今年、ロシアから国外へ旅行する人の数は30パーセント以上減った。ジェーアイシー旅行センターもインバウンド旅行を手がけているが、桜の季節である4月頃でも、予約の入り方が例年より鈍いということだ。

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