北朝鮮のミサイルは日本を標的にする!

© Sputnik / Sergey Mamontov照準(アーカイブ写真)
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5月29日、朝鮮中央通信は、日本において核ミサイル攻撃の標的になり得るのは、在日米軍基地ばかりではないとの声明を伝えた。短い文書は、北朝鮮から出される声明の通常のスタイルで、例によって断固とした調子で書かれている。この声明、書き方とトーンはいつもの通りだが、2つの理由で普段と違っている。

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第一に、北朝鮮は、日本国内の政治状況をじっと見守っている。声明の基礎には、28日に日本経済新聞が発表した世論調査の結果が置かれている。それによれば、安倍首相及び彼の一連のイニシアチブに対する国民の支持率が下がった

例えば、刑事罰に関する法案の支持率は44%で、日本国憲法の変更については44%が、自衛隊の地位を確認する事については51%が支持している。   北朝鮮は、こうしたことに公式に反応し、次のように指摘した-

「今日日本では、人民ばかりでなく政界の中でも、平和憲法を戦争のできる憲法にし、日本を戦争国家に変え『テロリズムに対する措置』を口実に全国を監視のもとに置き、国をファッショ化しようと試みる右派勢力の陰謀に対する抗議の声が上がっている。」

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言葉を変えて言えば、北朝鮮において日本国憲法の変更は、戦争参加への準備以外何物でもないと受け止められているという事である。北朝鮮指導部は、こうした状況により、日本を潜在的敵と受け止め始め、金日成時代から残された反日レトリックの膨大な遺産の数々を動員しているのだ。

さて第二番目だが、朝鮮中央通信が配信した声明の最後のフレーズに注意を向けたい。そこには、次のように記されている-「今日まで、日本国内の米国の侵略的軍事施設のみが、我が戦略軍の標的である。しかし、もし日本政府が、現実から目を背け、米国に追随して最終的に我々に敵対するのであれば、我々の照準は変わるだろう。」

あらゆることから見て、この文言は、明らかに単なる脅しではなく、北朝鮮の核兵器が、ここ最近かなり増加し、それによって核戦争を見据えた標的を増やすことが可能になっている事の間接的表現といえる。ここ数年、北朝鮮国内では、ウラン加工や濃縮に向けた力が急激に伸びている兆候が見られる。北朝鮮は、濃縮遠心分離機生産技術を完全に我がものとした。著名な核物理学者ジークフリート・ヘッカー氏は、黄海道平山(ファンヘド・ピョンサン)の新しいウラン濃縮工場にそれらが備え付けられ、近くにあるウラン鉱山での採掘作業が活発化したと述べている。専門家らの予想によれば、現在北朝鮮には、かなり短期間に、50から100発もの核弾頭を持つ力がある。おまけに、それらは軍事艦船攻撃のため魚雷に取り付けるのに便利な小型のもの、さらには威力が強化された熱核弾頭だという。

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100個の核兵器、これはまた全く別の核戦争プランである。その中には、例えば、確実に殲滅するために米軍基地を一発ではなく、2発あるいは3発の核弾頭で攻撃することも含まれる。そうした攻撃を受けた場合、沖縄は、放射能に汚染された死の島に様変わりしてしまうだろう。日本本土では、経済を破壊させる目的で、まず手始めは東京や大阪、名古屋の巨大産業施設や港、液化天然ガスターミナルなどが核攻撃の対象になるだろう。さらに原子力発電所も攻撃を受けるかもしれない。そうなれば、チェルノブィリのように高濃度に放射能汚染された危険ゾーンが出来上がる。

もし北朝鮮指導部が、日本の標的を攻撃するために25から30の核爆弾を使い、それらで極めて重要なエネルギー施設や産業インフラを攻撃した場合、日本の経済を崩壊させるある種チャンスを手にするだろう。どういった場合でも、損害は甚大なものとなる。

地域の状況は、全体的にかなり悪化してしまった

米国のトランプ大統領の新しい方針には、武力による干渉の可能性がある。北朝鮮は、核戦争の可能性を高め、核計画の拡大をもって、それに答えている。北指導部は、かなり率直かつはっきりと、日本に対し自分達が望む事を示した。威嚇の主な目的は、日本の政治方針を変えさせ、米国との同盟から日本を離れさせることにあるのだ、

なお記事の中で述べられている見解は、必ずしも編集部の立場とは一致していません。

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