コルサコフ―稚内便、再開

© 写真 : Gennadiy Kotlikovコルサコフ―稚内便、再開
コルサコフ―稚内便、再開 - Sputnik 日本
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運送会社「ダリネトランスセルビス」は8日からコルサコフ(サハリン)―稚内(日本)定期便を再開した。同定期便は20年以上の歴史を持つ。

スプートニク日本

第一便は日本行きで1995年、4年間引退状態にあったロシアのフェリー「サハリン7」が使われた。後に日本のフェリー運航会社「ハートランドフェリー」がこれに代わり、16年間に渡り約8万人の乗客を運んだ。だが2015年9月には採算が取れないとして、ハートランドフェリーが撤退。代わって登場したのが「北海道サハリン航路(HSL)」だが、2018年には撤退した。スプートニクは「ダリトランスセルビス」社のゲンナジー・コトリコフ副社長(成長担当)にインタビューを行い、同航路が頻繁に採算が取れなかった理由と、同社が長く運行を続ける見込みについて尋ねた。

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「この航路の提案は当初、日本側が行った。これは、サハリンの大陸棚プロジェクトの活発な発展と関係していた。その時期、大量の貨物とヒトの流れが起きた。サハリンに到着する機器の大半は日本からだったからだ。だが大陸棚プロジェクト発展の活発期が完了すると、貨物の流れは当然減少。残ったのはヒトの線だけだが、彼らも2014年の経済状況を受けて減少し始めた。そして日本のハートランドフェリー社は船舶売却を決定した。」

ーですが、「ダリトランスセルビス」は航路を再開させました。その経緯は?

「ユジノ・サハリンスク、コルサコフ、ネベリスクはすでに長年、稚内市と兄弟都市であるため、こうした便利な便を保つことは日露双方にとって重要。2015年にはサハリン州のコジェミャコ知事がサハリン船舶会社に、コルサコフ・稚内便へと船舶を供給するよう依頼した。そのために特別に、サハリン船舶会社は双胴船『ペンギン33』をシンガポールで傭船した。そして2016〜17年、この船が旅客輸送を行っていた。最大乗員定数は80人だが、短い期間、問題が発生した。だがサハリン州政府の活発な立場のおかげで、便はそれでも保たれ、2018年8月3日から乗客は再び日本そしてロシアに向かった。」

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同便の片道は約3時間半。片道切符の価格は8000ルーブル(約1万3千円)で子どもは半額。6歳までの子どもは日本まで無料となっている。

ーある期間、コルサコフ・稚内便は日本の会社にとって採算が取れなくなりました。これは、サハリン旅行は日本人から大きな需要がないということでしょうか?

「一定期間、乗客数の減少は確かに起きている。だが現時点、日本人に対してロシアではいわゆる『72時間ルール』が存在している。つまり、日本人旅行者は3日間、ロシア国内を査証(ビザ)なしで滞在できる。そしてもし稚内・コルサコフ・稚内便の積載率を見ると、60%は日本人で40%がロシア人となっている。」

ーコルサコフから稚内までの移動時間は3時間以上です。長くもないですが、短くもありません。乗客へのサービスはどのようなものですか?

「ハートランドフェリー社のフェリー『アインス宗谷』にはかつてバーも免税店も、ビールや日本酒などの自動販売機などもあった。だが採算が取れなかったため、日本側はこうした快適な船舶を航路から撤退させ、売却を余儀なくされた。私たちの双胴船は最小限のもので、現時点では食料品の提供はない。全ての消耗品は最小限に抑えられているからだ。だがそのかわり、船には十分なスペースがあり、散歩ができる。天候が許せばデッキに出て、海の景色を満喫することすらできる。」

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ーこの航路の運行期間は短く、通常は夏季と9月です。最も需要があるのは何月ですか?

「8月8日の今年の第一便コルサコフ発稚内行きでは、定員80人に対し乗客15人。次の便には35人。だが、17日にはすでに55枚のチケットが購入された。つまり、徐々に便は埋まってきている。ロシア人が日本に週末旅行へ向かい、月曜日か火曜日に帰宅する休日は特にそうだ。しばしば、学校がまだ始まらないうちに子供連れの方が日本へと旅行している。つまり、8月はおそらく、稚内への乗客の流れで言えば最も『アツい』。9月には代表団によるビジネス旅行が始まる。」

需要の伸び悩みに影響しているのは、通貨の急上昇と船酔いだ。船に乗った人の評価を見ると、船舶のサイズではなく、船酔いに多くの人が苦しんでいる。いずれにせよ、「ダリトランスセルビス」の船を利用することで、コルサコフ・稚内便を最も安く、そして速く移動できる。また、移動手段と選択肢が増えることは素晴らしいことだ。

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