A320「ブラックボックス」一部解読、公開

© AFP 2023 / ADEK BERRY A320機
A320機 - Sputnik 日本
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ビルド・アム・ゾンターク紙が墜落したA320機の最初のブラックボックスに記録されていた内容の概要を公開した。

コックピットボイスレコーダー(CVR)が発見され、1時間半の音声記録が得られた。記録の全体は厳秘されているが、同紙の手にした断片だけでも、事故の全体像がつかめる。

事故機は10時1分、26分遅れで離陸した。フライトの初っ端、機長が乗客に遅延を詫びている。遅れは取り戻せる、とも。

すこし後で機長、副操縦士アンドレアス・ルビツ氏に、「バルセロナでトイレに寄りそこなった」とぼやく。副操縦士、「いつでも操縦を代わる」と提案するも、機長はこの時点では提案を退ける。

10時27分:同機は高度11600mに達する。ほぼ時を同じくして、副操縦士、機長に対し、「もう(トイレに)行っていいよ」。機長はなお2分ほど操縦室にとどまり、のち「替わってくれ」と頼んで立つ。座席が動く音、ドアが閉まる音。

10時29分:このとき初めて、レーダーが高度の落下をとらえる。

10時30分には100m落下。一分後には600m落下した。

10時32分:管制塔が地上から操縦室との連絡を試みるが、応答なし。自動警報装置が作動する。直後、大きな打撃音が聞こえる。誰かが操縦室へのドアを破ろうしているようだ。

機長の声も聞こえる。「頼むからドアを開けてくれ!」背後からは乗客が大声で叫んでいるのが聞こえる。

10時35分:再びドアを叩く大きな金属音。高度は既に7000mまで落ちていた。90秒後、また自動警報。英語で「Terrain — Pull up — Pull up」と聞こえる。このとき高度は5000m。機長叫ぶ。「ドアを開けろ、この野郎!」

10時38分:同機は全速力でフランス・アルプスに接近。高度は4000m。アンドレアス・ルビツ副操縦士の呼吸音が聞こえる。

10時40分:右翼が山肌に触れる。衝撃音。乗客の悲鳴。これがCVRに記録された最後の音声となった。

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