南シナ海:いつものように米国は数歩遅れて

© AP Photo / Bao Xuelin南シナ海:いつものように米国は数歩遅れて
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「米国・日本・フィリピン3カ国による南シナ海での定例演習CARATそして米艦隊のこの海域での全体的な行動の活発化は、中国に向けられたものだ。米国は中国に、この海域における中国の一方的な行動を自分達は我慢できないのだと示したいのだ。しかし実際のところ、米国の行動は何の意味もなしていない」―ロシア戦略・テクノロジー分析センターの専門家、ワシーリイ・カーシン氏は、そう捉えている。

中国による岩礁やサンゴ礁上での人工島の建設は、根本的にすでにスプラトリー諸島周辺のパワーバランスを変えてしまった。今や中国は、自分達が成し遂げたことを強化するだけで、米国軍の示威行動には注意を払わない。

米国の作戦は、南シナ海における自由航行という自らの権利を確認することに向けられている。この海域を、米国艦船が自由に往来できるということは。彼らにとって極めて重要な意味を持っている。それができなければ米国は、インド洋と太平洋の間での機動力をなくしてしまうのだ。事実上、アジア太平地域の主要な軍事力である米軍のすべての役割が、脅威にさらされてしまう。

南シナ海での米中衝突は避けられない - Sputnik 日本
南シナ海での米中衝突は避けられない

人工島建設の際、中国は、この海域の法的ステータスを変えようなどという目的は持っていなかったろう。中国政府は、国連海洋法条約に従い、水に沈んだ岩礁あるいはサンゴ礁の上に作られた人口島が、その周囲に領海や排他的経済水域を生み出しはしないことを良く知っている。島建設の目的は、戦略的にマラッカ海峡に通じる重要な南シナ海南部のパワーバランスを、実際に変えることだった。今やこの変更は、避けられないものとなった。中国人達は、米国や南シナ海をめぐる紛争に加わっている他の国々が、自分達の行動を気に入っていない事をよく理解している。

中国は、この海域に、そこに存在する自然の島々よりも大きな、数百平方キロの広さを持つ複数の島々を作り上げた。島の上では、空港建設や自国海軍のための完全な補給基地、通信センターやレーダー基地、大型無線諜報ステーションなどを作ることができるようになっている。こうしたすべてのおかげで、中国艦隊や海軍航空隊のプレゼンスは、新しいレベルへと上がる。中国は艦船や航空機の数において、本土から遠いこの場所で、完全に優位に立つチャンスを手に入れるだろう。

島での必要なあらゆるインフラ整備が完了した後、この水域での中国海軍のプレゼンスは全く新しいレベルへと上がり、プレゼンスを常に維持できる。自分達が作り出した新たな軍事的可能性を基にして、新しいパワーバランスに立脚しつつ、今後中国は、領海においても排他的経済水域においても、自分達の権利を徐々に強化し始めるだろう。しかし、そのためには、自分達にとって好ましい時期を選ぶだろう。南シナ海を軍事的にコントロールできるということは、東アジアの軍事的覇権を握れることを意味する。それゆえ、ここにかける期待は、ことのほか高いのである。

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