米国は誰よりも人の言う事を聞く

© Flickr / Martin Cathrae米国の友人は誰よりも人の言う事を聞く
米国の友人は誰よりも人の言う事を聞く - Sputnik 日本
米国人は、皆の言う事を聞くのが好きだ。それは自分のライバルか同盟者家には関係ない。しかし彼らはそれを、極めて厚かましいやり方でする。さもなければ、新聞・雑誌が定期的に、米国の諜報機関が世界中で盗聴している事実を報じていることを、どう説明できるだろうか。

昨年の夏、ドイツも含め世界中のマスメディアが、米国は2002年にはもう、35の国々の国家元首の電話会話の盗聴を開始したとの情報を報道した。自分の携帯電話も例外ではなかった事を知ったドイツのメルケル首相は、悔しさをにじませ「友人をスパイするなんて汚い」と述べた。米国のオバマ大統領は、その場では「そんなことは誰もしていなかった」とメルケル首相を説き伏せようとしたが、その後、特務機関との協議のあと立場を変え「同盟国の首脳のデータも収集していた事は関知していなかった」と述べた。一方ドイツ検察も、どうしてか、この事実を刑事事件として告発するのを急がず、2014年3月になって「友好国の側からのスパイ活動は、法律的観点からは、事実上証明できない」との意外な見解を含む文書を発表した。しかしメルケル首相自身の立場には、極めて重要な変化が生じた。

ロシア現代イデオロギー発展研究所のイーゴリ・シャトロフ副所長は、その点を指摘している―

米国はフランスの大統領や閣僚の電話を盗聴していた - Sputnik 日本
米国はフランスの大統領や閣僚の電話を盗聴していた

「我々は、ウクライナでの出来事に対するメルケル首相の対応ぶりを通じて、対ロシア外交政策における彼女の態度を通じて、このスキャンダルの影響を感じている。プーチン大統領の行動に対する彼女の思いがけない見解の変化、現在彼女の側から示されているロシアへの否定的態度は、メルケル首相が米国の諜報機関のある種の罠に引っかかった事と関係している。このことを言っているのは、ロシアばかりではない。我々は、欧州の専門家達も同様の意見を言っているのを耳にした。彼らも、メルケル首相の態度の変化に気が付いた。もちろん、この場合、ウクライナ情勢が口実とされている。例えそれが上手い口実だとしても、メルケル首相の行動のあらゆる戦術を、平和愛好的と呼ぶことは難しい。対話は、奇妙なトーンで進んでいる。例えば少し前メルケル首相は、オバマ大統領が国連総会の壇上から述べた意見、国際的な脅威に関する意見を繰り返した。彼女は、ロシアを国際的な脅威の一つに含め、『IS』やエボラ出血熱と同列に挙げたのだ。」

ポーランドも又、米国の盗聴行為に反応する事に決めた。ポーランドのトゥスク首相も「このスキャンダルは、米国とEUの関係を深刻に損なうだろう」とさえ述べた。すべては、英国の新聞に、国家安全保障局(NSA)が38もの国々の大使館や外交使節団の盗聴を行っていたとの記事が出たことから始まった。そのリストに、米国と極めて緊張した関係にある国々が含まれていた事は理解できるものの、何とNATOの同盟諸国も入っていた。トゥスク首相は「ポーランドもEUも、この件について詳しい説明なしに済ます事は出来ない。このスキャンダルは、両者の間の深刻な問題であり、米国の評判にとっても深刻な問題だ」と述べた。しかし、このスキャンダルも、急速になかった事になるだろう。

ロシア戦略調査研究所のミハイル・スモーリン副所長は、そう推察している―

米国 1990年代からドイツ政府に対してスパイ活動を行っていた - Sputnik 日本
米国 1990年代からドイツ政府に対してスパイ活動を行っていた

「もしドイツが、何らかの独自政策を実行し始めたなら、米国は、自分の他の近しい同盟国、つまりポーランドを選ぶ用意がある。ましてこの国が、よりロシアに近く、ロシアに敵対しており、いかなる状況においても米国を支持するのであるからなおさらだ。ポーランドでも、盗聴スキャンダルが起き、原則的にこれは、ポーランド社会自体を震撼させたが、原則として、ドイツでのようなスキャンダルは生じなかった。米国人らが現実にいかに行動したのか、それを理解するという意味でだ。ポーランド社会は、米国人らが、自分達の領土に存在するようになることに、より大きな関心を抱いている。これは、ドイツがすでに大分以前から、独自の政策を実行したいと望んでいる事から説明できる。ドイツは自らを、EUのリーダーとみなしているのだ。」

最後に再びロシア現代イデオロギー発展研究所のイーゴリ・シャトロフ副所長の見方を御紹介したい。彼は「最初の怒りの波が通り過ぎた後、このスキャンダルはもう静まると考えるべきではない。スキャンダルは、まだだいぶ長い間くすぶり続け、遅かれ早かれ世界は、新しい詳しい事実を知る事になるだろう」と指摘し、次のように続けた―

ウィキリークス フランスでのNSAの諜報活動に関する新たな詳細を暴露 - Sputnik 日本
ウィキリークス フランスでのNSAの諜報活動に関する新たな詳細を暴露

「少し後に我々は、米国人らがメルケル首相を妥協させる何を知ったのか、彼女の立場を根本的に180度変えさせたのは何だったのかを知ると思う。EUの中で最もロシアに友好的な国であるドイツは、最も強硬な反対者に変わってしまった。これは、まさにスキャンダルの結果である。おとなしく受け入れられ、何も起こらなかったように取り繕われ、現在米国の支持により行動がなされている。まさにそれが結果である。」

こうしたメカニズムが一度試されたが、厳しい反応はなかった。米国人らは今後も、同盟者に対して同じような盗聴や盗撮というテクノロジーにすがるだろう。なぜなら同盟諸国は時に、米国の利益に根本的に矛盾するような独自の立場を主張しようと試みるからだ。そうした敵対的行動から自分自身を守るために、米国政府は皆を監視し、動けなくさせなければならない。そうしなくては「友人」が全くいなくなってしまうからだ。

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