安倍首相の中央アジア歴訪:待たれているのは「生きるためのアドバイス」ではなくジャパンマネー

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共同通信によれば、来月8月、安倍首相は、カザフスタンを含め中央アジア諸国を歴訪する。日本の専門家らは、安倍首相のこうした訪問は、ロシアに地政学的に近く、この地域での影響力を拡大しつつある中国の不満を呼び起こすだろうと見ている。

しかしロシアの日本問題の著名な専門家で、モスクワ国際関係大学東洋学部のドミトリイ・ストレリツォフ学部長は、それとは違った見方をしている―

「安倍首相の今回の中央アジア歴訪の具体的な目的は、まず第一に、エネルギー資源の供給源を多様化しようとの政策の中で、この地域における日本の経済的立場を強化したいという経済的なものだ。特にこれは、日本が石油領域での関心を抱いているカザフスタンについて言える。帝国石油などの日本企業は、すでにカザフスタン西部にかなりの額の投資をしている。またウズベキスタンに対しては、ガス及びウランの供給元として関心がある。その他日本は、原子力技術などグリーン・テクノロジーの輸出先として、中央アジア諸国の市場が強化されることを期待している。さらに日本は、中央アジア諸国へのODA(政府開発援助)ルートでの援助も提案するだろう。

次に目的の二番目だが、これはテロリストとの戦いというファクターだ。『ISIL(イラク・レバントのイスラム国)』の活動とアフガニスタン情勢に関連して、その重要性は現在増大している。日本は、この分野での自分達の存在感を高める事を目指しており、この地域の国々の経済発展を支援し、テロの脅威を抑え込むことに貢献していることを示す考えだ。なお安倍首相の中央アジア歴訪の中では、経済支援以外に、テロリズムを封じ込める、さらに何らかの方策が提案されるかもしれない。

最後に挙げたいのは、今回の訪問が持つ地政学的要素だ。これは、複雑で困難な外交ゲームをしている中央アジアの政治指導部に対し、日本の影響力を強める事を通じて、中央アジア空間における中国とロシアの競争関係を利用したいとする日本の意向と関係している。日本は、自らの経済的プレゼンスを拡大するだろう。つまり日本は、ロシアや中国のバリエーションとは違った何らかの発展モデルを中央アジア諸国に提案しながら、西側世界の代表として、又西側的価値観の実践者として行動するという事だ。」

地域の経済発展を促そうとする日本の試みや、テロリズムとの戦いは、ロシア指導部の側からは、疑いなく肯定的に受け止められるだろうが、遠く日本から中央アジアで実現が図られる地政学的目的は、ロシア政府の警戒を呼ばないわけにはいかないだろう。もっとも、中央ジアの政治指導部を自分達の側に引きつけようとの日本の思惑には、余りチャンスはないようだ。

モスクワ国際関係大学国際調査研究所のアンドレイ・イワノフ主任研究員は、そのように見ている―

「ロシアの専門家の間では、1990年代末から2000年代初めにかけて、日本が米国と合意の上、地元のエリートを、投資援助を通じて、時には単なる賄賂を使って自分達に方へ『取り込む』政策を行っていたとの確信がある。その目的は簡単で、中央アジアをロシアの影響力から切り離す事だ。ただこの方法は、あまり効果のないことが分かった。政治エリート達は、お金は貰いながらも、自分達の政策を急いで米国にプラスになるように、何らラジカルに変える事はなかったからだ。

現在、ウクライナや東方世界での一連のカラー革命により驚いた中央アジア諸国の指導者らは、そもそも米国との協力を最小限にまで減らそうと試みている。例えばキルギスは、米軍基地を閉鎖するつもりだ。それゆえ経済協力あるいはテロとの戦いへの支援といった日本の提案は、疑いなく、感謝を持って受け止められるだろうが、西側の発展モデルや、西側あるいは日本が理解する自由や民主主義を宣伝するようないかなる試みも、中央アジアでは頑強な抵抗に会うに違いない。」

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