中国開発の無線に傍受されにくい重量型無人航空機「利剑(リツジャン)」のプロットタイプは2013年の初頭に登場し、集中的な実験をすでにこなしている。中国が開発する無線に傍受されにくい無線航空機は「利剑」だけに限らない。なかには米国製のRQ-170 Sentinelを想起させるタイプのものも作られている。それ以外にも中国は1200キロ足らずというより軽量の攻撃用の無人小型機「翼龙(イルン)」の大量生産にも着手した。「翼龙」はその特徴から米国製のPredatorを想起させる。「翼龙」用レーザー照準のミサイルから小型の誘導ミサイルまで様々な種類の兵器が多数開発されている。
「世界では多くの国が同様の輸出制限をしている。冷戦期には対共産圏輸出統制委員会(COCOM)が社会主義諸国に対する輸出制限を行なっていた。
輸出規制はテロリストや急進主義者らに最新技術を使われないようにするために、また商業上の利益を守るためにも行なわれうる。各国が自身の持つ最新技術をうまく規制できなければいけない。こうしたものは市場で競争力を得るために使われねばならないが、一方でライバルに違法に使われ、相手に優位を譲るようなことがあってはならない。
我々も中国のこうした技術が軍事分野で第三国に使用される恐れを憂慮している。」
王氏はスーパーコンピューターの輸出規制は同様のロジックから行なわれているものとの見方を示している。王氏いわく、中国はコンピューター集積回路の生産ではそれほど強力ではないものの、スーパーコンピューターでのデーター処理にかけては中国人スペシャリストらは一線で活躍している。
採択された輸出規制の実践上の意味は王氏によれば、ライバルらに中国の技術の達成が利用されることを防ぐものだ。他の専門家らの評価では今回の決定は米中の競争激化を反映している。中国は自国の軍事刷新に巨大なリソースを注いでいるが、もし今米国が中国を技術的にやすやすと上回る状態をキープしているとしても、こうした優位性はあと5年から10年で崩れ去ってしまうだろう。