火薬の匂い漂うロシア南部

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南カフカスでのNATO軍の演習参加、ウクライナでの不穏な状況、西ヨーロッパでの反ロシア・ヒステリー…そういったものを背景に、ロシア連邦南部軍管区の演習場へ砲兵部隊が向かっているが、その姿は、まさに時宜に応じた様子に見える。

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以下国際情報通信社「Russia Today」のアレクサンドル・フロレンコ評論員のコメントをお伝えしたい。

ロシア連邦南部軍管区の砲兵達は、8月17日から9月18日まで、1千以上の演習課題を遂行している。そのうち900の課題には軍人9千、軍事ユニット3千が参加し、戦闘を想定した射撃訓練が含まれる。

今や軍隊の戦いは、「接触する」戦闘行動から、偵察や電子戦といった「接触しない」ものへと移行しつつある。現在ハイテク兵器や強力な弾薬、発砲の自動化などにより、戦闘はそうした方向で発展し続けている。砲兵部隊も、非常に遠くから、広い前線沿いに、かなり奥まで打撃を与えている。

キャンプに集まる中で砲兵らは、様々なタイプのロケットランチャーの扱い方をマスターしている。その中でも最新鋭のものは多連装ロケットランチャー「トルナード(ロシア語で「竜巻」の意味)G」で、これまでの「グラッド(雹)」に比べ戦闘効率が3倍高いが、戦闘態勢に入るまでの時間は三分の二で済む。また一台で、およそ1ヘクタールを攻撃できる。

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また対戦車部隊には、全天候型の新型ミサイル・システム「フリザンテマ(菊)」が装備されている。このミサイルは、現在使われているあらゆる戦車の装甲を撃ち抜く性能を持っている。敵の攻撃手段が発展するに従って、砲兵らは、ロシア製の無人機を積極的に使用するようになっている。これを使うと、砲兵隊はこれまでよりも正確に攻撃目標の座標を確定し、より迅速に攻撃を修正できる。

合同軍事演習「協同行動(ヴザイマヂェイストヴィエ)2015」には、およそ1千人のロシア軍人が参加するだろう。これは、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、ロシア、タジキスタン6カ国が参加する集団安全保障条約機構(CSTO)の集団緊急即応部隊による合同演習だ。演習には、これらの国々の軍の代表者も参加する予定だ。集団安全保障条約機構集団緊急即応部隊は、2009年に作られ、その数は2万2千人である。

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今回の演習には、軍人2万以上、軍事ユニットおよそ200が参加する。参加部隊の中で一番規模が小さいのは、タジクの空挺小隊で、一番大きいのは、ロシアの二つの大隊だ。ロシア軍からは、演習に、40を超える航空機やヘリコプターも参加する見込みだ。

こうした演習実施の必要性は、現実の状況が確認している。つい最近も「ロシアの侵略を阻止する」との捏造された口実のもと、米国は、ブルガリア駐留米軍に海兵隊員を派遣したし、「欧州安全保障イニシアチブ」の枠内で「ロシアを抑え込む」ため戦車と砲兵部隊を送っている。

とはいえロシアとCSTOのパートナー諸国には、幸い、自分達の国境を守るのに十分な力がある。

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