中国のじゃがいもブーム

© Flickr / Keith McDuffee中国のじゃがいもブーム
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中国政府が国民の米食をジャガイモ食に切り替えようとしている。人民の口にジャガイモを詰め込むべく北京では盛んなキャンペーンが行われている。

中国では伝統的に、ジャガイモは貧者の食べ物であり、それを食べるのは飢饉のときなど非常時だけだ、と考えられている。実は中国はジャガイモ生産が非常に盛んな国なのだが、以上の理由で国民食はコメとメンなのだ。ロシア人にはジャガイモ嫌いなど理解不能だ。いったい、若いジャガイモを茹で、バターとディルをからめたり、キツネ色に炒め、キノコと和えたりしたものを愛さないではいられようか。いま中国政府は人民に、ジャガイモへの愛を植え付けようとしている。

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ここにはいくつかの理由がある。

まず、コメと比べ、ジャガイモ栽培には、あまり水その他の資源が要らない。第二に、中国人はあまりに多量のコメを食べるので、コメの輸入量が膨大になり、国庫を痛めている。それで政府は、人民の食への嗜好を早急に改造する必要に目覚めたのだ。いま中国のマスメディアは盛んにジャガイモの有益性を宣伝している。「ジャガイモはコメより栄養価が高い。ビタミンCも豊富だ」うんぬん。また、ジャガイモの多機能性にも注目が集まる。ジャガイモからは何でも作れるのだ。北京で開催された世界ジャガイモ会議では、訪問客にジャガイモアイスが供された。それでいけば、将来的にはジャガイモのメンだって作れるかもしれないではないか!学界も真剣にそれに取り組み、実験を重ねている。これぞまさしく中国の「ジャガイモ革命」!

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