露中合同海軍演習が世界を変える

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日本海における露中合同海軍演習「海上協力2015」第2弾(8月20-27日)はアジア太平洋地域および世界における地政学的動揺を鎮めるものだ。MIA「ロシア・セヴォードニャ」解説員アレクサンドル・フロレンコ氏はそう見ている。以下、その論考。

露中演習の主眼は、海、空、陸上の共同行動を完成することだ。演習には補給艦や軍艦など船舶20隻あまり、海軍航空部隊、海兵隊が参加する。24日から27日のアクティブ・フェーズでは、水上、水中、上空の標的に対する射撃訓練も行われる。

春の第1弾演習は地中海で行われた。これは西側の憂慮を呼んだ。6月には同じ地中海で、史上はじめて、ロシアとエジプト、両国海軍の演習が行われた。これも米国やNATOに対しては、世界の海洋における覇権はいつまでも続くものではない、というシグナルとなった。7月には南シナ海における米中の利害対立が明確になった。のちロシアでは新海洋ドクトリンが採択された。

露中海上軍事演習、ウラジオストクでスタート - Sputnik 日本
露中海上軍事演習、ウラジオストクでスタート
演習のために、20日、ロシア太平洋艦隊の最重要基地であるウラジオストク港に、中国海軍から7隻の船舶が到着した。筆頭は駆逐艦「瀋陽」だ。ほかに駆逐艦2隻、哨戒艦2隻、揚陸艦2隻という編成。

駆逐艦は中国艦隊における最大の水上艦である。改良された「瀋陽」は排水量7000トン、前兆135m、幅15m、最大航行速度は29ノット(時速50kmあまり)、ミサイル装備も先鋭なものであり、ヘリも一機積んでいる。乗員は280人。中国海軍には駆逐艦24隻のほかに、フリーゲート艦49隻、ミサイル艇89隻がある。

ロシアの戦艦団を率いるのはミサイル警備巡洋艦「ワリャーグ」である。

露中両海軍は対破壊工作作戦、対艦作戦、対空作戦、対潜水艦作戦を複合的に訓練し、空または船からの敵方の攻撃を撃退し、ロシアの南プリモーリエ沿岸部から上陸部隊を援護射撃する訓練も行う。

露中合同演習は2012年以来、太平洋で行われている。これに対して一部外国専門家が憂慮の声を上げている。彼らに言わせれば、露中は米国の指揮するNATOブロックに対抗する新たなパワーの中心を作ろうとしている。しかし露中は、演習が第3国に向けられたものではないことを繰り返し述べており、ブロック外世界および安定性への志向を表明している。

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