プーチン大統領とパク大統領、北京で会談なるか?

© AP Photo / Jung Yeon-je, Poolパク大統領
パク大統領 - Sputnik 日本
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9月初頭、韓国のパク大統領が第二次世界大戦終戦70年記念式典にあわせ、北京を訪問する。専門家らは、韓国の決定は意義深い、と指摘している。なぜなら米国の強い圧力をはねのけての決定だからである。

米国が訪問に反対したのは、韓国と中国の明らかな接近を恐れたためという。なお、北京の式典には、米国、日本、EU諸国は参加しない。米国は、パク大統領が北京を訪問すれば、米韓軍事同盟にひびが入っているという誤ったシグナルを世界に送ってしまうことになり、それで得をするのは中国である。

韓国は今、多角的な外交を行っている。そう語るのはロシア科学アカデミー経済研究所朝鮮プログラムのゲオルギー・トロラヤ代表である。

「パク大統領の訪中は決定したが、パレードに参加するかどうかは不明だ。訪問の形式はある低度制限される。ともかく訪問は、米国にとって、ある種の挑戦である。米国は自分の同盟国が第二次世界大戦終戦を記念する北京の式典に参加してほしくはなかった。米国は先々から韓国と中国の接近に相等神経を尖らせていた。しかし韓国ももはや小国ではない。自らのスタイルでプレイできる程度には影響力ある国となっている。もっとも、韓国政府も、米国との同盟上の義務から逃れることはできないと、よく理解している。それでもなお韓国は中国との関係を損ねたくなかったのである。その逆に、大いに関係を発展させたかったのである。そうして米国と中国の間でバランスを保ち、独自の外交をとっていくのが韓国の狙いだ。そうした点からは、式典に大統領を派遣するのは全く論理的である。パク氏の外交戦略に合致する行動である」

北京の終戦70年記念式典にはロシアのプーチン大統領も出席する。中国外務省はプーチン大統領を「最大の賓客」としている。プーチン大統領とパク大統領の会談は実現するだろうか。5月モスクワで行われた大祖国戦争戦勝70年式典には参加しなかったパク氏だが?

「両大統領が北京で会えたら、こんなにいいことはない。なにしろ露韓関係はいま停滞気味だから。韓国は米国の圧力をはねのけ、西側の対ロ制裁に参加しなかった。それを韓国は大いに誇りにしている。しかしながら、ウクライナ危機でうまれたある種の雰囲気があり、両国のコンタクトは制限されてしまっている。それはロシアにも韓国にもマイナスなことだ。両者ともあたりまえの対話を望んでいる。ハイレベルのそれを含めてだ。その点北京会談が実現すれば、実務協力には弾みがつこう。5月、米国の圧力を受け、パク氏はモスクワを訪問しなかった。そう考えると、パク氏がこの上プーチン大統領とまで会って、海の向こうの同盟相手にショックを与えることに踏み切るかどうか、一概には言えない。第一プーチン大統領は北京訪問中、相当な過密日程である。習近平国家主席と会談し、20あまりの文書に調印する予定である。したがって、完全な形で韓国大統領との会談が実現する見込みは薄い。しかし短い接触なら大いにあり得る。しかし最後になって変更が起こる可能性はあるし、韓国側が会談を申し込む可能性もある。ただし、ロシア側が会談を申し込むことはないだろう」

朝鮮半島で安全保障上の前進があり、共同経済プロジェクトが発展した場合に、パク大統領がその任期中、個別にロシアを訪れ、プーチン大統領と会談する可能性もある。ただし、現状ではその可能性はそう高くない。しかし、北京で両者が会談すれば、韓国大統領がロシアと共同で進めようとするユーラシア外交の実現に向けて本物の対話が、口だけでなく、現実に開始する可能性がある。

 

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