カリフォルニア、殺人蜂の拡大が止まらない

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アフリカナイズドミツバチがカリフォルニアで生息圏を広げ、なお北上している。危険な「キラービー」により土着の種が絶滅させられる恐れがある。米国南部全域で生態学者らが警鐘を鳴らしている。PLoS One誌より。

アフリカナイズドミツバチは55年前、ブラジルの遺伝学者ウォーウィック・カー氏が、アフリカの蜂と様々な欧州の蜂を掛け合わせて作り出した。脆弱だが、蜂蜜を多く運び、加えて異常なまでに攻撃的である。

ある実験でカー氏の研究チームは、26組の蜂の家族を誤って解放してしまった。この間、猛毒をもつこの蜂は、南米全域に拡散し、今は少しずつ、メキシコや米国など北の国々を脅かしている。既に世界全体で、この蜂にかまれて数百人が死亡している。

カリフォルニア大(米サンディエゴ)のジョシュア・コーン氏によれば、最初のアフリカナイズドミツバチがメキシコに現れたのは1985年。5年後にはもうテキサスをはじめとする南部諸州との境界に出没しだした。以来、生態学者らが観察を行い、北進がどこで止まるかを見極めようと努めた。

観察の結果、アフリカナイズドミツバチの進撃はまだ終わらないということが分かった。この9年、生息圏は北へ250kmも移動している。在来種は駆逐されようとしている。

この蜂は、アフリカ出身の同胞らと同じく、低気温には極めて脆弱である。よって現時点では北進は限界付けられているが、将来的には地球温暖化によって生息圏が著しく拡大する可能性がある。

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