気候変動が原因で、今世紀末までに中東に住めなくなる恐れがある

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年間平均気温と湿度の上昇や、極端な気象現象の増加により、ペルシャ湾岸諸国は、2070年初めまでに住むのに適さなくなる恐れがある。科学誌「ネイチャー・ クライメート・チェンジ」に掲載された気象学者らの論文の中で述べられている。

米マサチューセッツ工科大学の専門家エルファティフ・エルタヒル氏は、次のような見解を示している-

「もし私たちが今と同じようにたくさんの温室効果ガスを放出し続ければ、21世紀末までに、ペルシャ湾岸諸国はしきい値を越え、住むのに適さなくなるだろう。私たちの予測よりも早く、今すでにこれは認められている。その原因は、湿度、湾の水面の反射率、高い気温という要因の珍しい重なりだ」。

エルタヒル氏とロヨラ大学(ロサンゼルス)のジェレミー・パル氏は、ペルシャ湾岸諸国と中東諸国の今後100年の「湿球温度」の変化を分析し、このような結論に達した。学者たちは「湿球温度」を、環境温度とそれに伴う湿度の2つの要因のコンビネーションと指摘している。

これは、いかなるオブジェクトも、人間を含む生きものも、表面から水分を蒸発させて、一定のレベル以下に自分の体温や温度を下げることができないことを意味している。そのため、もし「湿球温度」が摂氏35度を超えた場合、外部からの冷却源がなければ、人間は、体温が上がり、熱中症となり、死亡する恐れもある。

研究者たちによると、ペルシャ湾岸諸国ではすでに2070年代にも、湿球温度」が摂氏35度を超える恐れがある。もし国連に加盟する世界のリーダーたちが、12月にパリで開かれる気候変動会議で、気候変動対策について合意できず、今のようなテンポで温室効果ガスが放出され続けたら、大惨事は回避できないだろう。

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