中央アジア諸国に日本は何を提案できるか

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日本の安倍首相による中央アジア諸国歴訪が終了した。これについて、イーストウェスト・インスティテュートの上級学術研究員、ナヤム・アッバス氏がスプートニクにコメントを寄せてくれた。

「日本は近年、中央アジアからのエネルギー輸入に関心を示していたが、つい最近まではこの地域への積極性は見せていなかった。しかし今回の訪問で、増大する潜在力を互いに交換しあうことの重要性に対する認識をさらに深めていく時期が到来していることが示された。中国相手のハードな競合は回避しつつも、日本は地域に確たる地歩を築く意向だ。また日本は、自らが大きな技術的優位をもつインフラ計画を共同で推進する意向で、もしかしたら日本はその先端的知識、ノウハウ、経験を提供する構えかも知れない。

原油価格の低下により、中央アジアは投資の誘致に取り組まざるを得なくなっている。日本との協力で、その課題が首尾よく達成されるかも知れない。日本はこの地域にあまり大きなプレゼンスをもっていない。また、中国やロシアと影響力を競い合う意向も持っていない。しかし、中央アジア諸国が日本を掛け替えのない技術支援国と見てくれたなら、日本もまんざらではないだろう。日本には中央アジア諸国に提供できるような進んだエネルギー技術もある。

向こう数年は中国からの投資が増大しそうな情勢である。日本はこれに負けじと、自動車工場をはじめとする諸産業分野でシェアを広げていきたい考えだ。おそらく中央アジアの中でも、石油やガスの調達先になりそうな国で、特に活発な進出が見られるだろう。いわば技術とエネルギー資源を交換しあうという外交戦術だ。

中央アジア諸国は日本を魅力的な投資パートナーと見なしている。日本側が特に関心を持っているのは、通信連絡、貿易、電力設備、中央アジアから南アジアへのエネルギー伝達といった分野におけるインフラプロジェクトへの参加である。日本はこのアプローチを、「公開性のある地域協力」に基づく「平和と安全の回廊」の創設と呼んでいる」

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