ロシア、ブレントに依存しない独立石油取引を試す

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サンクトペテルブルク国際商品資源取引所は11月、将来的にブレントに代わってロシア産石油の価格を決定するベンチマークとなる石油デリバリー先物取引を試験的に行なう。同取引所副代表のミハイル・テムニチェンコ氏が述べた。リア・ノーヴォスチが伝えた。

同取引の基礎になるのはロシア産石油の純正価格や世界市場で取引されるほかの石油の流れに依存しないルーブル建ての直接相場となる見込み。

現在Urals やESPOといったロシアの石油は北海ブレントに対して割り引きつきで販売されている。統一的で透明な価格決定メカニズムや供給の保証がないためである。

テムニチェンコ氏によれば、現時点で先物取引は技術的には開始可能な状態にあるという。契約締結技術は開発済みであり、中央銀行は取引規則をも定めており、各種の特性も決まっている。

「2016年末までにロシア銘柄の輸出用石油の取引を開始したい考えだ。今年末までに試験取引が行なわれるだろう」とテムニチェンコ氏。

新商品の潜在的顧客として、ロシアの大手石油会社、小規模な採掘会社、ロシアの大手石油消費企業、株式市場の参加者らが見込まれているという。

国際価格機関アルグス・メディアの副総裁ヴャチェスラフ・ミシチェンコ氏はスプートニクの独占インタビューでこれに次のようにコメントした。

「何らかの中間的な、基準となる相場、基準となる銘柄をもとにディスカウントやディファレンシャルつきでロシア産石油を取引するかわりに直接相場を作るという話だ。ロシア産石油、その基本商品であるUralsは、欧州市場、北西ヨーロッパ、地中海市場への石油の供給において基幹的な品種である。よって、ロシア産石油が自立した立場を示していないなどとはいえない。

市場の参加者らには、取引でどの通貨が使用されるかはより明瞭だろう。国際石油市場は世界中で米国通貨による取引に連動している。よって、いかんせんここはロシア・セグメントだから、ロシアの量がどれだけ競争できるかは、非常に判断が難しい。しかし、もし魅力的なメカニズムが策定されるなら、おそらく、何らかのセグメントで、ロシア産石油の輸出のさいにルーブル決済がドルをおしのけることはあり得る」

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