ボウイさんの通算25枚目のアルバム「ブラックスター」には全7曲が収められている。なお「ブラックスター」は、ボウイさんが69回目の誕生日を迎えた1月8日にリリースされたばかりだった。同アルバムは、ジェケットにボウイさんの顔が使用されていない唯一のアルバムで、ボウイさんの顔の代わりに黒い星、ブラックスターが描かれている。
ツイッターは11日、ニューアルバムに収められている複数の曲の中には、死が迫っていることをボウイさんが知っていたのではないかと思わせる歌詞が含まれているという書き込みで溢れた。
ボウイさんのファンたちが最も注目しているのは、「ラザルス」という曲のシグナル。「ラザルス」は、死の数日後にキリストによって復活した聖書に登場する人物にちなんで名づけられた
ファンたちは、「ラザルス(Lazarus)」の歌詞の一部、また同曲のミュージッククリップに登場する、ベッドに横たわる目に包帯を巻いた主人公が、非常に象徴的だと指摘している。
また「ブラックスター」に最後の曲として納められている「アイ・キャント・ギヴ・エヴリシング・アウェイ(I Can"t Give Everything Away)」も、ファンたちの注目を呼んだ。
ツイッターのユーザたちは、「『ブラックスター』。別れを告げるためのなんてすごい方法なんだろう」、「いま分かった。『ブラックスター』は、お別れだったんだ」、「僕たちは、なんて幸せ者なんだろう。デビッドは僕たちに『ブラックスター』を残してくれた」などのコメントを寄せている。
ボウイさんの最後のアルバム「ブラックスター」は、評論家たちからも高い評価を受けた。雑誌ローリングストーンは、「ブラックスター」について、「ボウイの1970年代以来最高のアンチ・ポップ・ミュージックの傑作だ」と評価した。
ボウイさんの最後のコンサートは、2006年に米ニューヨークで開かれた。
ボウイさんはがんを患い、1年半にわたる闘病の末、69歳で亡くなった。