中国人専門家:中国は、欧州に投資するならロシアの経験を学ぶべき

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中国は地中海に臨むギリシャのピレー港の購入をめぐる長年の入札競争に勝利した。中国企業COSCO(中国遠洋運輸集団公司)はギリシャ最大の貿易港の67%を3億7000万ドルで買い上げる構えだ。

中国による欧州株式の買占めについて、スプートニクの取材に応じた済南大学(広州)ジャーナリズム・社会コミュニケーション学部教授ウー・フェイ氏は、次のように語った。

「港の買い上げも、中国の進める一帯一路構想の一環だ。やはりその一環で中国はバングラデシュとミャンマーの港湾を利用し、またエジプトにも、新シルクロードとスエズ運河の結合を持ちかけている。しかし、ギリシャ自身が破産寸前になっている。ギリシャは欧州債務危機から最も強く打撃を受けた国のひとつだ。政情も安定しているとは言い難い。よって、私には、ギリシャ側がこの合意を貫徹できるとは、完全には信じられない。

対外投資を行う中国企業は時に将来的なリスクの分析が不十分である。その点、ロシア企業は、より慎重だ。ギリシャと一帯一路構想を成功裏に実現していくことを望むなら、中国はロシアとの関係を強化すべきだ。さもなければ、ウルグアイ、ブラジル、北アフリカの時と同様、投資がうまくいかなくなるだろう。ロシアでは、地政学的状況への理解が、投資経験を上回っている。ゆえに、中国には、ロシアと経験を交換すること、ロシアの資本投下問題研究グループと協力することが不可欠なのだ」

スプートニク:中国の欧州戦略をどう評価しておいでか。先日は中国化工集団公司がドイツのクラウス・マッフェイ社を取得したが。

「中国がただ投資の事実のためにのみ投資をするとしたら、私はそれを非常に悲観的に評価する。いま欧州は危機を迎えている。中国の全般的な経済状況もかんばしくない。事前評価なき投資、専門家グループによる追跡調査なき投資、複合的計画の策定なき投資は、多分にベンチャー・キャピタルであり、赤字となることもあり得る。危機を脱すればすぐに関係が冷え込むような国に投資する意味がどこにあるか。それは国家間の緊密な関係を樹立する助けにはならない。複合的計画なきあらゆる投資、専門家グループの意見なきあらゆる投資、地元住民の意思に反するあらゆる投資は、失敗に終わるだろう。たとえ利益を上げたとしても、それが国際関係の発展に資することはない」     

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