安倍首相、国民から憲法改正の支持が取り付けられると期待?

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日本国憲法改正の決定は国民投票で決められる。安倍首相は3日、衆議院の予算委員会の会議の中でこうした声明を表した。

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首相は、修正箇所には第9条2項が含まれなければならないとし、日本の自衛権を明記し、新たに自衛のための組織設置を規定することが目的と語った。

この安倍首相の発言 について、アレクサンドル・パノフ元駐日ロシア大使は次のように語っている。

「安倍首相が執拗にこの憲法改正問題を持ち出すことから見ると、これは安倍氏の原則的な立場らしい。首相は、今こそ好条件がそろったと思い込んだようだ。

まず、安倍氏の支持率は以前として40%以上と大きい。日本の領土の外で米軍に支援を行なう際に自衛隊を合法的に用いることのできる法修正も問題なく行なわれた。抗議行動はあったが、大してドラマティックなものではなかった。第3に、安倍氏は対米関係を改善した。米国は以前は日本の憲法改正に、特に9条改正に反対していた。これは米国が編んだものだ。ところが今、米大統領選挙キャンペーンが始まってしまうと、米国人は日本どころじゃなくなってしまい、憲法改正にノーとはいわなくなるとおもう。

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しかも憲法改正の提案は9条以外の条項も入れられ、一まとめで出てくる可能性がある。こうなると有権者の混乱を招くだろう。修正の対象でもある部分は、特に社会分野のものは有権者にとっては気を引くものだからだ。それに有権者は細かなところまで検討せず、憲法改正に同意する票をいれてしまうかもしれない。おそらくなによりもまずこれを念頭にいれ、安倍氏には自分なら憲法を変えられるんだという自信があるのだろう。」

「スプートニク」:安倍首相はなぜ9条改正を望んでいるのか? これによって中国や近隣諸国との関係悪化が引き起こされかねないことはよくわかっているはずだ。それとも誰かと戦争を起こそうとしているのだろうか?

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「これは彼の哲学だ。安倍氏は憲法改正の必要性を繰り返し唱えてきた。それに憲法改正への意気込みは、戦後期、戦後のシステムなど、安倍氏の支持者らの考える日本が勝者にがんじがらめにされていた時代との別離を連想させる。もう70年もたったんだ。システムも変えるときだろうというわけだ。それにこのほほかにも9条は事実上機能していない。日本はすでに軍隊を有しているのだから。」

「スプートニク」:日本国民が憲法改正を支持しない可能性はあるか?

「もちろんある。なぜなら世論調査では国民の大多数は憲法改正に反対しているからだ。抗議行動は昨年の集団自衛権の問題の時の討議よりもずっと深刻なものになるかもしれない。憲法改正の試みは平和運動に強力な弾みをつけるだろうことは間違いない。特にこれが何かの選挙と時期を同じくした場合そうだ。この問題と絡んで抗議行動は激しくなるだろう。現時点ではどういう結果になるかはいわく言い難いが、とにかく国民が憲法改正に反対の票を投じれば、これは安倍氏の戦略全てにとって深刻な失敗であり、打撃となるだろう。」

 

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