制裁は露日企業間のパートナーシップ度を調べるよい機会

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ロシアは自国内での日本企業との事業拡大および露日両国企業の関係、互恵的協力の強化の促進に前向きな姿勢を示している。この目的で3月4日、モスクワで日本の経済産業省の後援のプロジェクト「クール・ジャパン」の枠内で日本のメーカーとの交渉フォーマットの形でのビジネス・フォーラムが実施された。

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ビジネス・フォーラムに参加したのは日本企業が7社、ロシア企業が21社。ロシアにおける日本企業のビジネス展望について、「スプートニク」日本はビジネス・フォーラムの組織者のひとりでロシアにおける日本企業を支援する「グリニッジ+9」社のユーリヤ・チナリョーヴァ社長にインタビューを行った。

「スプートニク」:モスクワでは同様の場や日本企業の展示会、プレゼンテーションが定期的に設けられていますが、このことは日本企業がロシアに対して関心を抱いている証拠でしょうか?

チナリョーヴァ氏:「そうです。これは日本企業がロシア市場にむける関心を物語っています。これが15年前だったらロシア企業が日本企業とのコンタクトを取り付けるのは容易なことではありませんでした。でも今は日本企業のほうがロシア市場の動向に関心を持っています。日本のメーカーはロシアに新たな方向性を開設し、アニメや漫画のような一風変わった商品のメーカーも登場しました。以前は日本の商品といえば本当に希少で、すごく高価な店でしか買えませんでしたが、この頃は手ごろになり、種類も豊富になってきています。」

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「スプートニク」:対露制裁の発動で状況の悪化は感じられましたか? 制裁で日本の投資家や企業は後ずさりしませんでしたか?

チナリョーヴァ氏:「 もちろん実際、制裁が発動された当初は両方の側に警戒感がありました。でもその後、両方とも状況を客観的な現実と捉えて、それに馴れていきましたね。問題というのは、日本の投資家が関心が低くなったことにあるのではなく、ロシア企業の側のマネーサプライが縮小したことなのです。それでもロシア側は日本との交渉にのぞみ、補足的なディスカウントを貰い受けようと必死です。おそらく今回の制裁は露日企業にとってはパートナー関係度を調べるいい機会になったのではないでしょうか。」

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「スプートニク」:日本企業とロシア企業はどんな問題につきあたっていますか?

チナリョーヴァ氏:「 私ならここで問題を2つの部分にわけますね。ある面ではこれは人種の違いによるもので、日本人幹部の中にはメンタリティーや言語の違いからロシア人スタッフとの関係を築くのが難しい人がいます。もう一方では、ロジスティックスとロシアの立法という構造的な問題があります。それでも全体としては私は露日のビジネスは拡大していくと思っています。両国の間には共通点が多くありますし、互いを豊かにし合える分野が多くあるからです。ロシアに日本のサービス分野、ホスピタリティー分野が拡大していくと本当にいいなぁとおもいますね。ロシアで日本の商品だけじゃなくて、日本流のビジネスの組織の仕方が、これは生産についても、経営の事務作業についてもそうですけど、もっと多く知られるようになってほしいですね。」

 

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