この男性(匿名でJCと表記)がフランス語を習っていたのは高校生までで、フランス語をしゃべる実践はなかったものの、突如、フランス語以外は一切しゃべらなくなってしまった。しかもフランス映画鑑賞が好きになり、フランス料理の食材を買い、フランス語の雑誌、書籍を読み出したという。男性はイタリア語で読み書き話す能力は失わなかったものの、それを行なうことを拒否し、思考がすべてフランス語で行なわれていると語っている。
医師団はJCの症例を外国語様アクセント症候群と断定。これはある日突然、母語以外の言語の訛りでしゃべりはじめる現象だが、JCの場合はアクセントではなく、言語事態を変えてしまったことになる。