プリエセ氏は、1935年、イタリア南部のどこにでもいるような農民の一家に生まれた。しかし氏が子供の時、父が前線に召集されたため、少年は家族を養うために学業を断念して、畑で働かなくてはならなかった。そしてその後、彼は一生、農民として畑で働き続けた。
ここ最近、プリエセ氏は,孫達を周囲に集め、農園をどうやって作り、とれた作物をどうって収穫するかなど自らの豊富な体験を物語る毎日を送っていた。そんな時、氏の頭に、少年時代に途中で中断せざるを得なかった学校教育を、最後まで終えたいという考えが浮かんだ。
そこで孫のヴェリヤを伴って、月曜日プリエセ氏は、イタリア語の最初の入学試験を受けるため、学校に出かけた。近く氏は、数学その他の試験を受けることになっている。