制裁を背後にした露日の協力、そのこころは…「活発な低木の育つ北極の夏」

© Fotolia / Irinabal18ロシア、沿海地方の州都であるウラジオストク
ロシア、沿海地方の州都であるウラジオストク - Sputnik 日本
日本のビジネスのやり方だと前もってプランを公表しないように努め、競争を恐れて投資活動を口外することは好まない。だが駐日ロシア通商代表部のセルゲイ・エゴリエフ首席代表は、日本企業は制裁という条件下でも新たなプロジェクトを模索、準備していると語る。

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「日本の企業でも我々のパートナーとなる会社には2つのタイプがある。1つは戦後から協力関係を結んでいるもので、三井物産、三菱商事、丸紅、住友商事、伊藤忠、双実、そしてトヨタ通商もそうだが、総合貿易投資会社だ。これらは大きな経験を有し、状況を実に見事に把握できるし、クローズ状態で進められているプロジェクトを多く抱えている。

もうひとつのカテゴリーは以前はロシアとの通商関係をもたなかった企業で、2012年末、安倍内閣が発足し、対露関係の強化路線が採られたときから日本企業の代表部が独自のアイデア、プロジェクトをもって怒涛のようにロシアに押し寄せた。これらは主に中規模の生産会社でユニークな技術を有している。だがこうした事業体はいわゆる『新聞の見出し』に過敏に反応するために日本が対露制裁を発動したとたん、プロジェクトを放り出してしまった。というわけで日本との経済関係の状態を全体として性格づけると、まぁ『活発な低木の育つ北極の夏』というところだろうか。」

活発な姿勢の例は少なくない。先日も沿海地方を農林水産省の梶島達也参事官(環境・国際)を団長とする代表緒団が訪れた。視察の目的は沿海地方産の穀物の日本向け輸出の品目を拡大し、農業、水産加工業の合弁企業を設立し、魚加工工場、漁港向けの近代的な冷蔵設備の建設についての交渉だった。梶島参事官は日本の実業界がロシア極東に抱く関心は前代未聞の大きさと評価し、日本政府としてはこの状況を利用して合同作業への道をしきたいと抱負を表した。

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極東の先進発展領域(TOR)、ウラジオストク自由港において日本企業が発案するプロジェクトについては極東発展省のサイトに掲載されている。そのひとつがサハ(ヤクート)共和国にあるカンガラスィTORにおいて日本の技術を用い、年間を通した温室栽培施設の建設だ。これはすでに実現の初期段階にある。発案し共同出資者となったのは「北海道コーポレーション」。第1段階は温室の基礎つくりですでに開始されている。建設作業は9月にも終了予定で12月には最初の収穫ができる。2021年までに企業はフル稼動に達し、年間で最高2200トンの野菜生産が見込まれている。

東成の子会社はウラジオストク自由港で日本、アジア太平洋諸国向けの海上輸送のために鉄道でここへと運ばれる石炭の自動積み出し設備の製造に加わるため、港でのレジデンス権取得要請を提出した。この会社の投資額は600億ルーブルを超える。設備の年間の処理能力は試算で2000万トン。
先日、マガダン州を日本の代表団が視察した。その目的について団長を務めた独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構のホリグチ・シンヤ氏は、日本政府はロシア領内で資源採掘を行なう合弁企業の地質調査、プロジェクト作業に財政援助を行なう構えだとし、そのためにマガダン州をはじめとする地域で協力が行なえるパートナーを探していると語った。

駐日ロシア通商代表部のエゴリエフ首席代表は、露日の二国間協力におけるエネルギーは少なくともこの先10年は筆頭部門だと語る。だが従来の炭化水素のほかにも将来は液化天然ガス、バイオ燃料、水素エネルギーなどに関連したプロジェクトが筆頭に上がってくる可能性がある。水素エネルギー分野では「RAO ESヴォストーク」、「ルスギドロ」、川崎間ですでにマガダン州での液化水素生産のパイロットプロジェクトの実現に関するメモランダムが調印された。

 

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