永遠の命、夢か、全宇宙の破滅か?

日本は長寿人口の多さでは記録を保持している。2016年には、名古屋に住んでいた世界最高齢の男性、小出保太郎さんが112歳で死去。日本ほどは多くないが、ロシアにも長寿の人はいる。それは、今日世界で最高齢の人の1人と認定されている、アストラハン州に住む女性、タンジリャ・ビセンベエワさん(120歳)だ。

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ロシア老年科学臨床センターのオリガ・トカチェワ所長は長命人口の増加は全世界的な傾向だとの見方を示し、次のように述べている。

「今日のロシアの平均寿命は、日本のように70歳を超えている。これは生活レベルの向上と、医療、社会的ケアの向上と関係している。ロシアで最も平均寿命が長いのはイングーシ共和国で、約80歳だ。モスクワでは平均76歳で、おそらくこのような巨大都市にとっては悪くない数値だろう。今日モスクワには100歳を超えた人が3000人以上住んでいる。日本では、100歳を超えた人はもちろんモスクワよりもかなり多い。しかし、高齢化はロシアでも年々進んでいる。世界では長命の人がどんどん増えており、これは全世界的傾向だ。妻が死んだ場合、そうでない場合よりも男性ははるかに早く死ぬが、夫と死別した女性は逆に、普通さらに長生きするということは興味深い。つまり、男性にとっては妻の喪失は、彼らの寿命を本質的に縮める決定的な要因となるが、女性の寿命には夫との死別は本質的な影響を与えないのだ。」

スプートニク:現在、老年学の分野ではどんな研究が行われているのか? 薬局で老いを食い止める薬剤を買える日も間近なのだろうか?

「研究は非常に活発に行われている。現在、2つの仮説が検討されている。1つの仮説は、老化は我々の体内にプログラムされた生理的プロセスで、つまり、速度の差こそあれ、老化はどんな人にも不可避だというもの。2つ目の仮説は、老化は病気だというものだ。そして、もし2つ目の仮説を採った場合、永遠に生きることは可能だという仮定が成立する。そうだとすれば、われわれは老化を診断し、予防できるはずだ。であれば将来的に老化は治せるということになる。私にはこの仮説はやや空想的だと思われるが、このような仮説は存在する。研究は主に2つの方向性で行われている。1つ目の方向は、老化速度の評価に役立つバイオマーカー(客観的な測定・評価の指標)の模索で、2つ目は、老化保護剤(Geroprotector)と活発で健康的な生活を送る時間を伸ばすための戦略を探し出すことだ。

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現時点で、老化保護剤となりうるとされる薬がすでに約200ある。さらに模索は続いている。私は将来性があるのは遺伝子治療だと考えている。なぜなら、長寿を受け持つ遺伝子があり、逆に、老化促進を受け持つ遺伝子、慢性病と感染病の進行を受け持つ遺伝子があるからだ。 同時に、幹細胞の機能についての研究も活発になされている。このため近い将来、まさに老年学の分野で、ブレークスルーが起こるだろう。」

遺伝子治療では早老症の現象もまた研究されている。早老症とは非常に稀な遺伝的な欠陥の1つで、生物の早期老化につながる。同時に生物界には老化しない生物の例もある。トカチェワ氏は次のように続ける。

「ハダカデバネズミという生き物がいて、長いげっ歯類の中でも寿命が非常に長い。このネズミは齢をとらず、死ぬとすれば、飢えか、怪我、病気によるものであって、老化からではない。このことから人間もおそらく、老化しなくてすむと考える人もいる。しかし、私にはこれは想像しがたい。私自身は永遠に生きたくはない。もしも全生物が永遠に生きるとなると、それは宇宙規模でのカタストロフィだ。人はやってきて、去っていく。このように命はできている。しかし、どれほど長く、活発に私たちの人生を生きるかは別の問題だ。」

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