ロシアの芸術家が札幌の未来を描いた

© 写真第15回「サッポロ未来展」
第15回「サッポロ未来展」 - Sputnik 日本
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8月8日、第15回「サッポロ未来展」が開幕する。この展示会を提唱し主催するのは、北海道生まれの、及びこの地方に何らかの関係を持つ40歳以下の若手美術家達だ。

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2012年、第12回「サッポロ未来展」の主催者達は、このイベントを国際レベルのものに引き上げようと決め、初めて北海道外の場所、具体的には札幌の姉妹都市であるロシアのノヴォシビルスクで、この展示会を開いた。幸いこの試みは成功し、昨年の第14回の展示会は、サハリンの州都ユジノサハリンスクの州立美物館を会場に開かれた。今年同様、展示会の組織を支援したのは、青年交流センターだった。ご存知のように、サハリンは、日本に最も近いロシアの地域だが、北海道とサハリンの間の美術交流は、事実上なされておらず、こうした展示会は、両国の画家達がお互いの作品をそれぞれ知り合う最初の機会となった。もちろん、この催しが会場を訪れた人達にとって非常に大きな贈り物になったことは言うまでもない。

札幌で開かれる今回の「未来展」には、サハリンから10名の若手美術家が招かれた。彼らは、自分達の作品のみならず、未来に向けた自分達の芸術のビジョン、そしてサハリンと札幌、さらにはロシアと日本の間の相互理解の未来の形を紹介してくれるだろう。

© 写真 : 谷地元 麗子第15回「サッポロ未来展」
第15回「サッポロ未来展」 - Sputnik 日本
第15回「サッポロ未来展」
スプートニク日本のリュドミラ・サーキャン記者は「未来展」の主催者の一人、谷地元 麗子(ヤチモトレイコ)さんにお話を伺った-

「『サッポロ未来展』は40歳未満の若い美術家が中心となってグループ展をやっている。今回は15回記念展で、日ロ青年交流プログラムという形で執り行われる。初めて『サッポロ未来展』が海外展示を行ったのは、2013年のノヴォシビルスクでのことだった。どこか国外に出て展開したいと思っていた時、札幌とノヴォシビルスク市が姉妹都市提携をしていたことから、そのつながりから展示会が実現した。また昨年は、サハリン州立美術館で行った。そうしたことから今回の15回展では、サハリンの40歳未満の若い美術家を招いて、札幌で合同展示会をする。

© 写真 : 谷地元 麗子第15回「サッポロ未来展」
第15回「サッポロ未来展」 - Sputnik 日本
第15回「サッポロ未来展」
私達札幌の美術家としては、これまでサハリンの人は日本の若い美術家を知らないし、私達もサハリンの美術家を知らないので交流したいと思った。私はサハリンに行った時、ロシア人ばかりでなく、コリア系の方や北方少数民族の方などたくさんの方々がいて、あそこで混在して住んでいるという事に衝撃を受けた。そして美術家はコツコツと正当なアカデミックな勉強を続けていて、とても優秀な方々が多いと感じた。札幌は人口190万の大都市で、それに比べサハリンはまだまだ小さい田舎かもしれないが、それでもたいへん優秀な人がいることにびっくりした。そして昨年初めて皆さんとお会いできて、今回皆さんを札幌に招くことができた。これが、これまでの流れだ。

今回は、サハリンの10名の作家の絵画作品を展示する。そして8人が札幌に来るが、ほとんどが画家で個別にばらばらのテーマで作品を描いている。日本側もそうだ。

© 写真 : 谷地元 麗子第15回「サッポロ未来展」
第15回「サッポロ未来展」 - Sputnik 日本
第15回「サッポロ未来展」
展示は、道庁赤れんが庁舎と札幌時計台ギャラリーの2会場で行われる。トークイベントも企画している。 8月12日金曜日午後2時、赤れんが庁舎で、サハリンの美術をもっと知りたいというタイトルで公開トークイベントをする。コーディネイターはロシア文学者で詩人、現在北海道文学館の理事長をされている工藤正廣(マサヒロ)さんだ。その他トークイベントには『サッポロ未来展』の企画プロデューサー高橋伸(シン)、『未来展』の事務局長宮地明人(みヤヂアキヒト)そしてサハリン側の団長のジョ・ソンエン氏、そして画家のアサビナ・リュドミラさん、アスタポワ・アリョーナさん、合計6人が出席する。トークでは、日本とサハリンの美術家の類似点、共通点、相違点、交流の今後などがテーマになる。

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訪問団は、6日から一週間、札幌に滞在する。それゆえ12日のトークイベントの時は、サハリンの方達に北海道の印象も聞いてみたい。私達は美術家なので、政治は動かせないが、個々人のレベルで仲良くなることで、いろんなことが展開すると思っている。美術の交流によって、人のつながりや環境、挑戦するチャンスが生まれると思うので、そうしたことを乗り越えて交流できたら、面白いと考えている。」

スプートニク日本編集部は「サッポロ未来展」の成功を心よりお祈りし、サハリンと北海道の若手美術家達の出会いが、互いの作品の交換といった枠を越えて、ロ日間の交流拡大の架け橋に成長してゆくよう願っています。

先に伝えられたところによると、日本の安倍首相は9月にウラジオストクでロシアのプーチン大統領と会談することを見込んでいると述べた

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