サモワールは18世紀に生まれて以来生活用品の中に独自の意味を占め、ロシアの装飾美術工芸における最重要な存在となり、ロシアの伝統家屋に欠かせないものとなった。
19および20世紀、お茶を飲む習慣はすでにロシアの伝統文化の一部となっており、サモワールはその中心に位置することになった。
現在はロシアの家庭の必需品というわけではないが、やはり人が集まる祝い事では重要な風物詩である。
音響を強めるその形態により、聞けば水が今どのような状態にあるか、まざまざとわかる。サモワールの中で水は「歌い」「騒ぎ」「唸る」。
200年にわたりサモワールが愛されてきたのは、それが金属製の生命のない物体であるにもかかわらず、「生きた心」を持っているからである。サモワールはおもてなし、親愛のこもった交流、家庭のぬくもりといった、ロシアの人々にとって大切な概念を具体化しているのである。
サモワールは日本の首相に必要か?もちろん!日本もまた茶の国である。安倍首相は今やロシア式に茶を飲める、というわけだ。