4~5月のフランス大統領選が迫る中、中道・右派候補のフィヨン元首相が妻ら家族の議員秘書給与を巡る公金横領事件で予審判事の捜査を受け、支持率が低迷。任期切れまで2カ月足らずとなった社会党政権でも、選挙、治安の担当閣僚である内相が類似の疑惑で辞任に追い込まれた。
ルルー氏は大統領選予備選前の昨年12月に内相に就任したばかりだった。共同通信が報じた。
民放テレビの20日の報道によると、ルルー氏は国民議会(下院)議員だった2009~16年、高校生や大学生だった長女、次女を夏休み期間などにアルバイトに雇い、総額5万5千ユーロ(約664万円)を支払った。ともに15~16歳当時から雇用契約していた。
ルルー氏は21日の記者会見で「アルバイトは勤務実態を伴い、違法契約ではない」と強調。一方で「政府に迷惑を掛けられない」として辞任を決意したと明らかにした。