ディフェンス・ワン:日米に北の大陸間弾道ミサイルを迎撃する用意は整っていない

© REUTERS / KCNA「火星12号」ミサイル
「火星12号」ミサイル - Sputnik 日本
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北朝鮮が再び弾道ミサイルを発射した後、日本の菅官房長官は、「落下によって、わが国の領域における被害は想定されなかったことから、迎撃には至らなかった」と主張した。

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核兵器の専門家ジョー・シリンシオーネ氏は、ニュース配信サイト「ディフェンス・ワン」の囲み記事で、日本の上空あるいは米国の方向へ飛行中のミサイルを原則的に迎撃できない理由について説明した。

北朝鮮の「火星12号」ミサイルが日本上空を通過した時、ミサイルの高度は770キロだった。これは日本に配備可能な既存のあらゆる移動式システムにとってあまりにも高すぎる。
「パトリオット」システムは、弾頭が目標物に「落下」する飛行の最終段階でそれを破壊するためのものだ。

理論的には、ミサイル離陸時に迎撃を試みることも可能だ。しかし、そのためにはミサイル迎撃システムを搭載した米国のイージス艦が北朝鮮沿岸部のすぐそばまで近づかなければならない。さらにたとえそれができたとしても、ミサイルが迎撃に成功するための時間は1分ないしは2分しかない。

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「イージス」、「パトリオット」、そしてもう一つの移動式システム「サード(THAAD)」は、飛んでくるミサイルから守る必要のある地域に配備されている。例えば、北朝鮮が米国のグアムに向けてミサイルを発射した場合、グアムに配備されているTHAADシステムが飛行中のミサイルを迎撃するということになっている。

米本土の防衛には、GMD(地上配備型ミッドコース防衛)ミサイル防衛システムがある。まさにGMDは高い高度である宇宙で弾頭を破壊するためのものだ。だが、まだ同システムはまだ完全には稼働しておらず、迎撃テストでの命中度はわずか50%。障害や偽の目標物があるかもしれない実際の状況の中で、GMDがどのように機能するかは不明だ。これを明らかにするためにはテストの性質を変え、このような防衛方法の科学的正当性を用意する必要がある。

また、これより前、軍事専門家のウラジーミル・エフセエフ氏は、「パトリオット」(PAC3)配備による日本の措置について、北朝鮮のミサイル脅威から東京を守るには全く不十分だとの見方を示した。

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