「開けて、まだ生きてるんです!」 メキシコ地震をどう生き延びたか、生存女性が語る

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メキシコに住むウクライナ生まれのガーリャ・ドゥルジンスカヤさんが、メキシコで地震が起きた時感じたこと、瓦礫から7分間で抜け出した経緯をスプートニクに語った。

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マグニチュード7.1の地震はメキシコ南部で現地時間19日に起きた。これまでの情報によると、地震による死者の数は286人に上る

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ドゥルジンスカヤさんはその日、首都メヒコ中心で開かれる講義の第1回目の授業に出るところだった。メキシコ全土の他の場所同様、その6階建ての建物でも1985年の大地震を追悼する避難訓練が行われていた。

地元時間13時14分、建物で最初の振動が感じられた。机と椅子が上に跳ね上がり、全員が同時にドアの方へと走り出した。

「2階と1階をつなぐ階段では全てが左右に揺れました。私は壁に押され、その後全てが下に落ちました。その瞬間、建物が崩壊していることを理解も出来ませんでした。暗くなって落ちてくる石や割れるガラスの音が聞こえ、みんなが叫び始めました。パニックに陥った人々をあるメキシコ人がまとめ、立ち上がってお互いにつかまり合い、出口を探すようみんなに呼びかけました。」

電車のように一列になって5分ほど進むと、鍵が閉められたドアの、ガラスが割れてドアの格子だけになった部分から漏れる外からの光が見えた。

「人々が上からドアにのしかかっていて、私たちは叫んだんです『開けて!まだ生きてるんです!』」とドゥルジンスカヤさんは思い起こす。

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ドゥルジンスカヤさんは、最初の揺れから外に出るまでは7分ほどだったろうと計算するが、その7分は7時間にも感じられたと述べる。

「私たちは抱きしめあって泣き、自分たちを1つの家族より何か大きなものに感じました。」

地震で倒壊したアルバロ・オブレゴン通り286番地にある建物から自力で脱出し終えたのは25人。ドゥルジンスカヤさんの同級生は11人全員生き延びた。この建物の瓦礫の撤去と生存者の捜索活動は今も続いている。最大100人が倒壊に巻き込まれた可能性もある。

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