キューバ危機の再来?現在の露米関係への専門家の多様な見解

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今日、露米関係は非常に低い水準に落ち込み、新たなキューバ危機について多くの人が語り始めたほどだ。キューバ危機は1962年に起き、核戦争の瀬戸際まで進んだ冷戦時代最も緊迫した出来事の1つ。国際通信社「ロシアの今日」で開かれた円卓会議「カリブ危機と現在のレアリア」に出席した専門家は、現在形成された情勢に対する自身の見解を示した。

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モスクワ大学国際機関・世界政治プロセス学科のアンドレイ・シドロフ学科長は「キューバ危機のような規模の対立、つまり2つの超大国のそれは単に不可能で、現在そうした状況は起きていない。現在起きていることの意味は私の見解では、米国が自らの覇権継続のために戦い、様々な手段で非常にハードにその戦いを行っているというもの」だと述べた。

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キューバ危機が現在の現実において不可能だとする見解をロシア外務省付属外交アカデミーのセルゲイ・ボリシャコフ教授は共有し「米国はグローバリストとしてのをポジションを継続しているが、グローバル政治を実現する条件は米国の全力のもとでもやはり変化した」と主張した。

モスクワ大学世界政治学部国際安全保障学科のアレクセイ・フェネンコ准教授は一方、現在の状況が1962年よりもかなり悪いとして次の見解を示した。

「現在の世界はキューバ危機の点ではなく、第1次世界大戦以前の世界の方向に向かっている。」

フェネンコ氏によると、20世紀の60年台は1914年とは異なり、「過熱するレトリックは一切なかっ」た上、どのプレーヤーも「世界構造を変えようとしなかった」という。さらにフェネンコ氏は、新たなタイプの戦争であるハイブリッド戦争の出現にも大きな違いを見る。

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フェネンコ氏は「現在のところ情勢が危険なのは、米国がこうした戦争を東半球で行えるが、私たちも中国も西半球では今のところ、こうした能力を有していないことにある。米国がどこか大きな危機でそれを確かめようとする可能性があること、こうした誘惑が起きる可能性があることを私は恐れている」と述べる。

ミサイル・火砲科学ロシアアカデミーのメンバーで特派員であるコンスタンチン・シフコフ氏は正反対の見方を示した。

「今日そうした危機的状況が起きる可能性は62年同様で、私の見方では十分ありえるものだ。」

シフコフ氏は「米国のイニシアチブと挑戦に対する不明瞭でタイミングの悪い、不適切な反応」のせいで米国はロシアへの圧力を強めていく一方だろうと述べた。

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