モスクワで開かれた青少年ピアノコンクール:日本人2人が入賞!【写真】

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モスクワで2月2日から8日まで「青少年ラフマニノフ国際ピアノコンクール」が開催された。主催はグネーシン音楽大学。対象年齢は6歳から25歳までで、年齢別に4部門に分けて実施された。審査員を務めたのは、ロシア、イスラエル、中国、スペイン、韓国、日本の代表的なピアニストや教師たち。日本からは、桐朋学園大学音楽学部で講師を務める実力派ピアニストの高橋多佳子氏が審査員として参加した。

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同コンクールの目的は、ロシアのクラシック音楽の普及、新人音楽家の発掘と支援、青少年と様々な国の音楽教育機関との国際交流の強化。コンクールは今年春に迎えるロシアの作曲家でピアニスト、セルゲイ・ラフマニノフの生誕145周年に合わせて実施された。

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審査委員長を務めたモスクワ音楽院の助教授ユーリー・ディデンコ氏は、通信社スプートニクのインタビューでコンクールの特徴について次のように語った-

「今回のコンクールの特徴は、事前審査がなかったことだ。コンクールに出場を申し込んでモスクワに来た全員を文字通り審査した。最年少部門では課題曲はなく、演奏する曲を自分で自由に決めることができた。重要なのは、演奏曲目の中にロシアの音楽を含むことだった。その他の部門では、ラフマニノフの作品を1曲以上演奏曲目に含めることが課題とされた。参加者全員が並外れた努力と真剣さで取り組んだ。最年少参加者はわずか6歳で、モンゴルから来た。11歳から13歳を対象にした国際コンクールは少ないため、同部門の参加者は大勢いた。18歳から25歳までの部門は、様々な国の専門学校や音楽院で学ぶ立派な音楽家たちで、大規模で本格的な曲目を演奏した」。

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コンクールには日本から10人のピアニストが参加し、数人が入賞した。スプートニクの記者は、最年長部門で1位になった三好朝香さんと、3位に入った山西遼さんにお話を伺った。

三好朝香さんへのインタビュー

スプートニク:モスクワに来たのは初めてですか?モスクワはどんなイメージですか?

モスクワに来たのは初めてです。グネーシン大学で練習している時に窓から見える景色や、肌で感じる冬の景色などたくさんのものを実際に感じてみて、自分の音楽、自分が出す音色もすごく変わったと思いました。

スプートニク:演奏を参考にしている音楽家はいますか?

もちろん参考にすることはたくさんありますが、自分がやりたい音楽を基盤や軸にして考えて演奏することが一番いいと思っているので、ある程度のところまでは必ず自分の力でやって、そこで思いつめたり悩んでしまった時には誰かの演奏を聴いて力を借りるようにしています。

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スプートニク:今後はプロのピアニストになりたいですか?

最近までなかなか結果が出ず、ここ2年でやっと少しずつ結果が出てきたので、まだピアニストになりたいという実感は持ってないんですが、これから大学院に進んで、残り2年間でいろんなコンクールに挑戦して、あと2年だけ可能性を広げられるかにチャレンジしたいと思っています。

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スプートニク:今回のコンクールでの演奏には満足していますか?

いま自分ができることは一生懸命できたかなと思っています。このロシアという地でラフマニノフを弾けたのは大変光栄だと思っています。

スプートニク:どんなジャンルの音楽がお好きですか?

ロシアの音楽は広くて大きな世界が見えてきていいですし、もちろんドイツ音楽もフランス音楽も好きです。作曲家で選ぶのではなくて、いいなと思う曲を弾いたりするようにしています。あまりジャンルや時代などを決めつけずに、いろんな曲に取り組むのが好きです。

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スプートニク:今後はプロのピアニストになりたいですか?

もちろんです。今回このような賞をいただけて大変うれしいですし、応援してくれた家族や友達、先生などいろんな人に感謝したいと思っています。

スプートニク:実施にモスクワを訪れてみて、ロシアのイメージは想像していたものと同じでしたか、それとも違いましたか?

寒いのは想像していた通りでした。僕はロシア語がなかなか話せないので、はじめは日本のような対応というものはなかったんですが、でも打ち解けると内面的にすごく優しいとか、温かい人もいて、いい所だなと思いました。

2019年夏、モスクワとサンクトペテルブルクでチャイコフスキー国際コンクールが開かれる。今回「青少年ラフマニノフ国際ピアノコンクール」に参加した音楽家たちも参加する。チャイコフスキーコンクールは、音楽芸術と名声の頂点に向けた新たな一歩となるだろう。

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