F35B導入 日本は防衛だけでなく攻撃も準備か?

© AFP 2023 / Toshifumi Kitamura「いずも」
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読売新聞によると、日本政府は米軍の最新鋭戦闘機F35Bの導入を検討している。改良型の短距離離陸垂直着陸可能なF35Bは空母や強襲揚陸艦で離着陸できる。同紙によると、日本は2026年までの運用を目指している。スプートニクに分析記事を寄稿する政治学者、ドミトリー ・ヴェルホトゥロフ氏は、こうした導入は日本の専守防衛の範疇を超えていると指摘する。

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2017年12月末時点では日本政府の方針は異なったもので、小野寺五典防衛相は「防衛力のあり方に関して、不断にさまざまな検討をしているが、F35Bの導入やいずも型護衛艦の改修に向けた具体的な検討は、現在行っていない」と述べていた。2ヶ月もしないうちに、今では護衛艦用の航空機の導入について話されている。

スプートニクは以前、日本が運用するヘリ搭載護衛艦「いずも」にF35Bを搭載する可能性について詳細に分析した

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「いずも」とF35Bを搭載する米海軍のアメリカ級強襲揚陸艦を比較することで、「いずも」での運用は可能であることが示された。「いずも」と「かが」は非常に容易に、完全な空母へと改修できる。同記事では、両艦が朝鮮半島有事の際などに米軍のF35Bを搭載する可能性が示された。同時に、日本政府自らがF35Bを導入する妨げも存在しない。2017年12月に出された予測はどうやら、外れたようだ。

F35Bを何機導入する方針かは明らかではない。だがアメリカ級強襲揚陸艦は常時6機のF35Bを搭載している。構造とサイズが同様の日本のヘリ搭載護衛艦も6機を常時搭載可能。つまり、6機のF35Bは、本格的な戦闘飛行隊の(空母改修済み)ヘリ搭載護衛艦1隻を武装するための最低限のセットだということだ。

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F35Bの導入と「いずも」での運用は航空自衛隊の即応性を格段に高めるだろう。一時的な着陸、戦闘状態での燃料・弾薬の補給のための簡易飛行場としてヘリ搭載護衛艦護衛艦を用いることで、F35Bは陸上の発信基地から2500キロを航行可能となる。さらに、F35Bは日本に無数にある小島からも離陸可能だ。そのためには、小島に長さ150〜180メートルの滑走路、格納庫、倉庫を建築するだけでいい。こうして、同時にヘリ搭載護衛艦や陸上の簡易飛行場を用いた黄海での非常に柔軟な航空隊の運用という展望が開ける。

上記の点全てを考慮すると、F35Bの導入とヘリ搭載護衛艦での運用は日本の専守防衛の枠組みを越える。こうした飛行隊を搭載した艦船は突然の攻撃を加えることが十分可能だ。F35Bは、空軍基地や海軍基地、司令塔といった地上施設への攻撃に適した滑空誘導爆弾「AGM-154 JSOW」や「JDAM」を搭載可能。つまり、攻撃の可能性は特定の条件下で実現することができるのだ。

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