W杯ロシア大会:難関試験突破の日本人女性ボランティア、ヴォルゴグラード行きの抱負を語る【写真】

© 写真 : Ikumi Sekine / Ikumi Sekine関根育美さん
関根育美さん - Sputnik 日本
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来月14日から始まる、サッカーW杯ロシア大会のボランティア応募者は17万6870人だった。これはサッカーW杯としては過去最高の数字だ。このうち、倍率10倍以上の狭き門をくぐりぬけ、ボランティアに選ばれたのは1万7040人、112か国の人々だ。スプートニクは、オーストラリアのシドニーからボランティアとして参加する日本人の関根育美さんに話を聞いた。

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英語が堪能な関根さんは、これまでに様々な国際大会でボランティアをしてきた。ボランティアに応募する最初のきっかけになったのは、関根さんが暮らすシドニーで、2000年に五輪が行なわれたことだった。

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当時は普通にチケットを買い、観客として見に行った関根さんだったが、ボランティアの人々が働いているのを見て「こういう参加の仕方もあるのか」と知ったという。その4年後のアテネ五輪で夫とともに初めてボランティアに応募し、合格した。

「アテネ五輪では、知り合った他のボランティアの人たちから学ぶことも多く、すばらしい経験をしました。水泳の会場誘導のボランティアをしている時、ギリシャ人の観客の方に、『自分たちのために海外から来てくれてありがとう』と言われたことが、とても心に残っています。」

サッカー好きが高じ、W杯ブラジル大会にも夫婦でボランティアとして参加した。そのときに現地のブラジル人に親切にしてもらった経験が忘れがたく、リオデジャネイロ五輪でふたたびブラジルを訪れた。こうして主要な国際大会でのボランティア経験を着実に積み上げてきた。

© 写真 : Ikumi Sekine / Ikumi Sekineリオデジャネイロ五輪で働く関根さん
リオデジャネイロ五輪で働く関根さん - Sputnik 日本
リオデジャネイロ五輪で働く関根さん

関根さんによると、ロシア大会でボランティアになるための選考は、書類選考、英語テスト、オンライントレーニング、スカイプ面接だったという。関根さんほど経験豊富でも、モスクワとサンクトペテルブルクは競争率が高く、ボランティアになれるかどうかわからなかったため、希望地を変更し、日本対ポーランド戦が行なわれるヴォルゴグラードでボランティアをすることにした。

おもな国際大会では、ボランティアは自費で会場までの交通費や現地宿泊費を負担しなければいけない。しかし今回ロシアは、大学寮などを開放し、外国人ボランティア全員に宿泊場所を無償提供する。

「今回のロシア大会のように、宿泊場所を無償で提供していただけるのは珍しく、とてもありがたいです。不慣れなロシアで、長期間安く泊まれるところを探すだけでも大変ですし。また、外国人ボランティアは事前研修のためにロシアに行く必要はなく、オンライントレーニングを受け、大会直前に現地で最後の研修を受けるシステムなので、その意味でも助かります。交通費は自己負担ですが、もともとサッカーが大好きでW杯を現地観戦するつもりだったので、同じ行くならば、見るだけよりも参加したいと思いました。」

ボランティアの仕事は20以上の種類に細分化されており、今回関根さんが担当するのは「ブランド・プロテクション」だ。大会とスポンサーの間に入る重要な役割をまかせられることになり、関根さんとしても初めての経験だ。

ボランティアを始めたことで、「色々な国の人との出会い、その国の文化、料理などを通じて、普段体験できないような貴重な経験ができた」と話す関根さん。今回のロシア大会でも「地元のボランティアの皆さんと早く仲良くなり、頑張って大会を成功させたい」と期待を見せる。

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