ロシア語の勉強とはどんなものか? 東京で開催されたロシア語コンクールの出場者たちへのインタビュー

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立古さんと小林さん - Sputnik 日本
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東京ロシア語学院で6月17日、第47回全国ロシア語コンクールが開催された。主催者は、東京ロシア語学院と日本ユーラシア協会。同コンクールは「ロシア語の運用能力を高め、ロシア語を話す人びととの交流・友好の発展」を目的としている。

スプートニク日本

通信社「スプートニク」のインタビューで コンクールの入賞者たちが、ロシア語の勉強とはどんなものなのかについて語ってくれた。

同コンクールは昨年から初級部門と一般部門に分かれた。出場者たちは様々なテーマでスピーチを行い、一般部門では質疑応答も行われた。審査員は、藻利佳彦(東京ロシア語学院学院長)、鈴木義一(東京外国語大学教授)、伊東一郎(早稲田大学教授)、スヴェトラーナ・ラティシェヴァ(上智大学准教授)、ガンナ・シャトーヒナ(外務省研修所ロシア語講師)の各氏が務めた。

スピーチのテーマは自由だが、通常は何らかの形でロシアと関係している。今年の一般部門では、上智大学4年の立古譲治さんが審査員の満場一致

1位になった。立古さんは、ウラル山脈南部の町「オルスク」をテーマにスピーチした。

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立古さん

立古さんはコンクール直後、「スプートニク」のインタビューで、日本人にはあまり馴染みのないオルスクなどについて語ってくださった-

スプートニク:立古さんご自身について教えていただけますか?

立古さん:僕は今、上智大学のロシア語学科で勉強しています。大学4年生です。出身は東京で、ロシア語の勉強を始めたのは高校生の頃からです。関東国際高校でロシア語を3年間勉強していました。ですから大学4年生なんですけど、ロシア語はもう6年ぐらい勉強しております。ロシア語を勉強しようと思ったきっかけは、実は母親がチェコ人で、チェコ語とロシア語はすごく似ていて、初めてロシア語を聞いたときに単語とかがチェコ語と似ていてロシア語はおもしろいなと思ってロシア語を勉強しようと思いました。

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スプートニク:ロシア語は難しいと思うことはありますか?

立古さん:今でも苦手なんですけど、ロシア語の「Ы」という発音が難しいと思います。今でも先生から間違いを指摘されることがあります。あとはロシア語の文法の形動詞がすごく難しいです。

スプートニク:日本語はもちろんですが、ロシア語の他にチェコ語や英語などもご存知ですか?

立古さん:はい。英語とチェコ語もしゃべれます。

スプートニク:スピーチのテーマについて教えてください。

立古さん:「オルスク」という地方都市について発表しました。知り合ったロシア人の女の子が生まれた町がオルスクで、ロシア人もあまり知らない町なので、この町をテーマにしました。

スプートニク:ロシアの大学に1年間留学されていたそうですが、どこの大学で勉強していましたか?

立古さん:モスクワの国立言語大学です。

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スプートニク:モスクワで暮らして感じたことを教えてください。

立古さん:モスクワは大きい都市で、地下鉄のラッシュは東京よりもひどいような気がしました。あとはモスクワの方が東京より進んでると思うことがありました。例えば「ヤンデックスタクシー」(タクシー配車アプリ)とか、どこでもクレジットカードで支払いができるのがすごいなと思いました。日本ではクレジットカードが使えるところが少ないので。

スプートニク:大学卒業後はロシア語関連の仕事に就く予定ですか?

立古さん:ロシアに留学したときにロシアの経済にすごく興味を持って、特にロシアの金融経済に興味を持ったので、今は大学4年生ですが、この後は大学院に進学してロシアの経済をより深く勉強しようと思っています。大学院を卒業した後は、ロシアと日本の経済の交流を促進できる仕事に就けたらいいなと思っています。今回の結果に満足せずに、これからもロシア語の勉強を頑張っていきたいと思っています。

スプートニク:他には何に興味をお持ちですか?

立古さん:僕はロシアの音楽がすごく好きなんです。とはいってもカチューシャとかスムグリャンカなど軍歌ではなくて90年代や2000年代の曲。歌手でいったらオレグ・ガスマノフ、レオニード・アグーチン、イゴール・ニコラエフといった人たちです。

スプートニク:今後はロシアのどのような都市に行ってみたいですか?

立古さん:モスクワやサンクトペテルブルグのような大きな都市ではなくて、地方の小さな都市に行ってみたいです。僕は地方都市に本当のロシアがあると思っているので。

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「皆さん、こんにちは!立古譲治と申します。僕は6年前からロシア語を勉強しています。ロシア語はもちろん簡単ではありませんが、僕はロシア語が好きです」。

初級部門では、東京外国語大学2年の小林千紘さんが1位になった。小林さんのテーマは「都会での暮らし」だった。小林さんは「スプートニク」のインタビューで、次のように語ってくださったー

スプートニク:ロシア語コンクールに出場するきっかけは何でしたか?

小林さん:私はロシア語で話す難しさを感じていて、学校では文法などを勉強するんですが、話すのがすごく難しいと思っていたので、今回のロシア語コンクールを通して話すことがより上手くなりたいなと思って出場しました。

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小林さん - Sputnik 日本
小林さん

スプートニク:スピーチのテーマについて教えてください。

小林さん:「都会での暮らし」というテーマでした。私は新潟県出身で、今は都会で一人暮らしをしているのですが、そこでいろんな困難に遭いました。その困難をどうやって解決して生きていけばいいのかをお話しました。

スプートニク:これからもロシア語を勉強していきますか?

小林さん:これから4年生になるまでずっと勉強して、将来はロシア語関係の仕事に就きたいです。

スプートニク:ロシア語に関心を持ったきっかけはなんでしたか?

小林さん:6年ほど前に日本で日露戦争についてのドラマが放映されていたんです。1904年から1905年にかけて日本とロシアの間で戦争があって、その戦争を3年ほどかけて一つのドラマにして放映したんです。ロシアでも撮影があり、ロシア人も出演していて、日本や中国の俳優も出て、長いドラマをつくったんです。このドラマはもともとは本だったんです。もともと本があってドラマになったんですけど、私は小学校の頃にこの本を読んでいたのですごく興味があって、その時にはじめてロシアってどんな国なんだろうって興味を持ったんです。

スプートニク:小林さんはロシアを訪れたことがありますか?

小林さん:今年の2月から3月に1ヶ月弱ぐらいモスクワ、トヴェリ、サンクトペテルブルグに行きました。短期の留学という感じなんですが、その時に「まだ話せないな」って、ロシア語を1年ぐらいしか勉強していないのであまり話せないことに気づきました。ロシア人の方がすごく親切で、私が言いたくても言えないことを予想して会話してくれたりとか、ロシア人って優しいなって思いました。

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立古さんと小林さん - Sputnik 日本
立古さんと小林さん

スプートニク:寒い時期にロシアを旅行されましたが、どんな印象でしたか?

小林さん:私の地元の新潟県と似ているなという印象でした。私の地元とかわらない印象でした。以前オーストラリアに行った時は日本とぜんぜん違うって思ったんですが、ロシアに行ったときはドモジェドヴォ空港についたんですけど一面雪ばっかりで、白樺の木が生えていたり、道路も広くて。私の地元もたくさん雪が降るので、安心しました。初めてだったのでロシアに行くのは怖いなって、不安があったんですけど、その時に安心しました。最初の頃はモスクワ大学の寮に住んでいたんですが、寮の周りにはあまり何もないので最初の頃はロシアのことがあまりわからなかったんですが、その後は例えば有名な赤の広場などいろんなところに行って「ロシアに来てよかったな」、「こんなに美しい国は見たことがない」って思いました。

スプートニク:またロシアに来る予定はありますか?

小林さん:私の大学はモスクワ大学と協定を結んでいるので1学年に3人まで交換留学できる制度があります。この制度を使ってモスクワ大学に行きたいです。3年生の時に1年間行くことができます。私の大学では1学年に60人がロシア語を勉強しています。その60人の中から3人しか行けないので、しっかり勉強して行けるように頑張ります。

今回の第47回全国ロシア語コンクールは、ロシア人と日本人の活発な相互関心を呼び起こすことを目的とした露日交流年に開催された。

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