「背中の上でジャンプ」 ウクライナで「死の騎兵中隊」を形成しているのは誰か

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「背中の上でジャンプ」 ウクライナで「死の騎兵中隊」を形成しているのは誰か - Sputnik 日本
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ウクライナ保安庁の対外情報局は、反体制派を殺害したり、脅迫することなどを任務とする違法組織を形成している。ウクライナのポロシェンコ大統領は、この「死の騎兵中隊」の存在を知っている。軍事指導員で、ウクライナの「アゾフ」連隊の教育訓練施設の元副責任者、セルゲイ・サノフスキー氏は、複数ある「死の騎兵中隊」の1つを率いて欲しいとの依頼を受けた。だが同氏は申し出を断った。そしてウクライナ保安庁に拉致され、拷問を受け、ウクライナから逃げ出した。通信社スプートニクが特集記事でその詳細を伝える。

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セルゲイ・サノフスキー氏は2014年にウクライナで騒乱が始まるまで国内の特殊部隊に勤務しており、その後、首都キエフのマイダン広場での抗議に参加した後、その中核は民族主義者だった「アゾフ」の部隊に務めた。

© 写真 : provided by Sergey Sanovskyセルゲイ・サノフスキー氏
セルゲイ・サノフスキー氏 - Sputnik 日本
セルゲイ・サノフスキー氏

2014年11月、サノフスキー氏は捕虜交換組織「Officer Corps」のアンドレイ・リソゴル氏と知り合った。リソゴル氏は、ウクライナ保安庁の諜報員や作戦指導者、国家親衛隊や軍の隊員、対テロ作戦の参加者などの訓練を行っていた。射撃訓練や刃物を使った戦いのほか、人間を縛り、拷問し、絞殺する方法などの講義も行っていた。

2017年夏、リスゴル氏はサノフスキー氏に「現在の政治方針に同意しない人物の排除」などを含む「ウクライナ領内において活発な措置を実施するため」の違法組織網がつくられたと語った。

サノフスキー氏によると、リスゴル氏は元同僚で構成する6~8人の戦闘グループをつくることを求めてきた。また「組織上及び技術上のあらゆる問題は国の最高レベルで解決されるが、我々は誰一人として諜報員としてさえも正式には採用されない」と語ったという。

またリスゴル氏は、ウクライナで騒ぎとなった2人の人物の死は、自分が訓練したグループの活動によるものだと話した。自宅で首つり自殺したとみられていた法律家で「アゾフ」思想の擁護者は、実は殺されていた。また別のウクライナ軍情報総局の退役

© 写真 : provided by Sergey Sanovsky「アゾフ」連隊の指導員のための都市での戦い、建物内への突入、襲撃に関するトレーニング
「アゾフ」連隊の指導員のための都市での戦い、建物内への突入、襲撃に関するトレーニング - Sputnik 日本
「アゾフ」連隊の指導員のための都市での戦い、建物内への突入、襲撃に関するトレーニング

は、2014年秋に弾薬を検査中に誤って爆死したとみられていたが、実はウクライナ保安庁の違法組織が計画した爆発だった。その理由は、協力の拒否と当局批判だという。

リスゴル氏は、ポロシェンコ大統領がグループの活動を承認したと常に強調した。

だがサノフスキー氏は、リスゴル氏の申し出をはっきりと断った。

サノフスキー氏は「2017年7月10日、自宅アパートのドアが壊された。制服を着た人々が『ウクライナ保安庁だ』と叫んでいる。令状も書類も一切ない!私は抵抗しなかったが、強く殴られた。1人は私の背中の上で文字通りジャンプした」と振り返っている。

さらにサノフスキー氏は「彼らはナンセンスなことを認めさせようとした。私がクーデターを計画し、大統領と閣僚の殺害を計画したというものだった。彼らはこのようなばかげたことを認めるよう求め、それをカメラに録画した。重要なのは、彼らが私に協力の同意を求めたことだ」と語っている。

サノフスキー氏によると、まず首を絞められた後、ガスマスクを被せられ、ボンベから吸気口に唐辛子ガスが流された。また電気ショックも与えられ、背骨も捻じ曲げられた。サノフスキー氏はすべてに署名することに同意し、12時間にわたって拷問と殴打を受けた後、解放された。

© 写真 : provided by Sergey Sanovsky捕虜交換組織「Officer Corps」のアンドレイ・リソゴル氏
捕虜交換組織「Officer Corps」のアンドレイ・リソゴル氏 - Sputnik 日本
捕虜交換組織「Officer Corps」のアンドレイ・リソゴル氏

サノフスキー氏は、ウクライナ国家汚職対策局に拉致と拷問について届け出を書いたが、調査を拒否された。そしてサノフスキー氏の弁護士が、裁判所に訴えた。

サノフスキー氏は電話番号を変え、妻と一緒にブルガリアへ渡った。ブルガリアの首都ソフィアで弁護士から連絡があった。例えばアジアなどもっと遠くへ行くようにというアドバイスだった。その後、弁護士は電話に出なくなった。

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セルゲイ・サノフスキー氏 - Sputnik 日本
セルゲイ・サノフスキー氏

ミャンマーでサノフスキー氏は尋問で痛めつけられた背骨の手術を受けた。そしてミャンマーで政治亡命を申請しようとしたが、ミャンマーの法律は政治亡命というものをまったく規定していないとの説明を国連代表部で受けた。現在サノフスキー夫妻はスウェーデンで政治亡命を申請し、警察の保護を受けている。

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