ロシア農業銀、パナソニックと提携したJCBカードの発行を開始:ロシア初の試み

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24日、ジェーシービー・インターナショナル(以下JCB)、パナソニック・ロシア、ロシア農業銀行は、モスクワ市内で提携カード発行の開始を記念したセレモニーを行なった。三者の提携により、パナソニックの直販サイトで使えるポイントが貯まるJCBカードを、ロシア農業銀行で作れるようになる。家電メーカーとタッグを組んだカード発行は、ロシアでは初の試みだ。

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ロシア農業銀行は、ロシア第二の規模の支店ネットワークを持つ政府系金融機関で、全支店のうち7割が中小規模の町や農村部に位置している。同行の取締役第一副頭取イリーナ・ジャチキナ氏は「こんなユニークな可能性のあるカードは他に例がありません。待ちに待ったスタートで、必ずや人気が出るでしょう。今年創業100周年を迎えたパナソニックとの協力は名誉なことであり、この新事業によって顧客層が広がるのを期待しています」と話した。

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JCBは2014年にモスクワ現地法人を開設。VISAとマスターカードが約95%を占めていたロシア市場に新風を吹き込んだ。JCBでアジアやCIS諸国、ロシアの国際営業に携わる門脇裕一郎氏は、ロシアはJCBにとってアジア以外で唯一の重点マーケットであり、ここで成功を収めることがグローバルでの成功につながると話す。

門脇氏「私たちはロシア・マーケットを特別視しています。ロシアはアジアとヨーロッパにまたがっている大国であり、ヨーロッパ進出する上で、地理的にも重要ですし、人口も少なくない。そういう場所でビジネスを成功させないと、グローバルでの成功はありません。ロシアの特徴として、銀行の数がとても多いことが挙げられます。私たちは後発なので、他ブランドのように全ての銀行と提携するというわけにはいきません。適切なパートナーを選び、しっかりお付き合いをしていきたい。その点、ロシア農業銀行は、国中の支店網を生かしてJCBブランドを宣伝していただける最適なパートナーだと考えています。」

パナソニックは家電メーカーとしていち早くロシアに進出し、ブランド名はロシアの消費者にも広く知られている。現在は美容家電や調理家電といった需要の高い分野に加え、公共分野、美術館やシアターといった文化分野、国の基幹産業であるエネルギー分野に貢献する事業に注力し、ロシアになくてはならない存在になっている。

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パナソニックの先例に見るロシアとの先端技術協力
新カードを使いパナソニックの直販サイト「E-Plaza」で商品を購入すると、20%相当、その他の店での買い物では5%相当のポイントが貯まる。ポイントは、E-Plazaでの次回購入時に1ポイント=1ルーブルとして使える仕組みだ。他の家電メーカーと違って、パナソニックはロシア全域に配達サービスを提供しており、交通が不便な地方のユーザーからも支持を集めている。

パナソニック・ロシアの鈴木淳一社長は「潜在的なパナソニックのファンの方に、クラブパナソニックのメンバーになってもらいたい」と期待する。会員コミュニティ「クラブパナソニック」の現行会員の6割以上が、中小規模の町や田舎に住んでいる。新カード発行にあたり、ロシア中に支店があるロシア農業銀行であれば、もともとパナソニックのファンである現行会員にとってもアクセスが容易だ。

ロシアのJCBカード保持者にとって、カード利用の機会は国内だけではない。今年上半期、ロシアから日本への旅行者は前年に比べ3割増え、過去最高の4万6400人を突破した。訪日観光客の伸び率でも中国やベトナムをおさえロシアが第一位になっている。日本でのカード利用は、今後ますます伸びて行くだろう。

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