「げんなりする話、だが商業捕鯨の方がクジラを救える」 国際捕鯨委員会の専門家

© REUTERS / Issei Kato商業捕鯨
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国際動物福祉基金(IFAW)の海洋保全プログラム上級アドバイザーで国際捕鯨委員会(IWC)に参加するマリヤ・ヴォロンツォヴァ氏はスプートニクからの取材に対して、日本は商業目的での捕鯨ではこれまでの調査目的に比べ捕獲数を減らすため、結果的に商業捕鯨のほうがクジラの頭数は保存されるという見方を表した。

ヴォロンツォヴァ氏は「こう(編集注:商業捕鯨が頭数保全につながる)と言うとげんなりしますが、実際、客観的には殺される数は減ります。

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日本の調査捕鯨では国際水域で捕鯨が許可された頭数は900頭でしたが、この商業捕鯨は近海で行われ、割り当ても227頭です」と語っている。

国際捕鯨委員会の調査によれば、商業捕鯨モラトリアムが導入された1982年から現在までの間に、日本は例えば2017年から2018年の漁期に調査目的で「特別に」596頭を捕獲した。2016年から2017年には488頭、2005年には1282頭だった。

捕鯨は調査目的に日本の経済水域に限定して行われてきたが、捕獲されたクジラの肉は店先に並び、レストランで調理されてきた。

ヴォロンツォヴァ氏は商業捕鯨は再開されたものの、クジラの肉への需要はないと指摘している。

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「アイスランドは昔から捕鯨に従事し、日本市場に供給してきたが、今年は商業捕鯨から手を引きました。需要がないからです。日本ではクジラの肉を口に入れるのはおじいさん、おばあさんたちだけです。」

ヴォロンツォヴァ氏は日本は国際捕鯨委員会から脱退したものの、これによって同委員会との作業に終止符が打たれたわけではないと説明している。

国際捕鯨委員会は世界の捕鯨を追跡し、必要に応じてこれを修正する目的で1946年に創設された。日本は2019年6月30日、同委員会から正式に脱退した。

専門家の見解はスプートニク日本語課の見解と必ずしも一致しません。

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