「自由な選挙を求めて」 モスクワ市議会選挙デモ始まる

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モスクワ市の中心地で、モスクワ市議会選挙の非登録候補者を支援する集会が始まった。これはモスクワ市の大規模な抗議デモとしては今月5回目である。今回のデモは近年最大となる可能性がある。SNSで多数のフォロワーをもつ有名なジャーナリストやブロガー、ミュージシャンなどが参加を呼び掛けている。主催者は最大10万人になると発表した。

参加者はまた、前回までの集会で起訴された刑事事件の終了を要求するつもりだ。

この夏にモスクワで行われた集会のいくつかは市の行政と調整がされていなかった。多数の参加者が拘束され、そのうち大半は当日に解放されたが、まだ数名が拘留中である。

ロシア内務省によると、モスクワ時間15時30分(日本時間21時30分)デモ参加者は2万人。非公式情報によると、デモ参加者は4万人を超えているという。

デモは何から始まったのか?

7月の中旬から、モスクワでは、市選挙管理委員会に立候補を承認されなかった、モスクワ市議会選挙の無所属候補者を支援する運動が行われている。立候補が却下された公式な理由は、候補者が立候補のために集めた署名の多くが無効だとされたためである。

市議会選挙への選挙を認められなかった反体制派によるデモは、市当局の許可を得ないで行なわれている。これは連邦法の「集会、ミーティング、デモ、行列、ピケに関する法律」に反するものだ。モスクワ市のセルゲイ・ソビャーニン市長は、無秩序な集会を組織することは何の良い結果も生むことはなく、法にのっとって、市内での安全性を確保すると予告した。また、検察や警察も、不法なデモを企画したり、参加を呼びかけたり、実際に参加したりすることは、責任の生じることであると警告している。

最初の集会は7月14日にモスクワの中心部で行われ、公式データによると約1000人がこれに参加した。7月27日に行われた次のデモには、公式データで3000人が参加し、うち1074人が警察に拘束された。権利保護者たちは警察に対し、警察が非公正に権力を行使し、参加者を逮捕したとして抗議している。

7月27日のデモの総括として、大統領府付属・人権委員会はプーチン大統領への報告書を準備している。人権委員会のミハイル・フェドートフ委員長は、抗議活動やデモに関する法律の改正を視野に入れる必要がある、と話している。

今週の5大ニュース 8月3日-8月9日 - Sputnik 日本
今週の5大ニュース 8月3日-8月9日
反体制派はSNSを通じて、8月3日に行われる非許可のデモに参加するよう呼びかけている。モスクワ市当局は、承認されなかった候補者達に対して、デモに参加するのではなく、中央選挙管理委員会に出向いて、状況を整理するように呼びかけている。それ以外にも、市当局は8月10日にアカデミク・サハロフ通りで行なわれる無所属の候補者の「立候補許可に賛成」するデモの実施を承認した。

モスクワ市議会はどんな仕事をしているのか?

モスクワ市議会は1993年に創設された一院制の議会。条例を制定し、その遵守についてコントロールしている。特に重要なのは、モスクワ市がどこから収入を得てどうやって支出するかという、予算に関する条例である。議会は、市長や市議会議員の選挙日程を決定する。また議会は、市長への不信任案を出したり、市長の働きについて問う市民投票を実施することもできる。モスクワ市検察官、モスクワ会計検査院長、その代理、議会監査役の承認についても、議会の承認が必要。市議会議員の任期は5年だ。

モスクワ市議会では、45の選挙区からひとりずつ、45人の議員が直接選挙で選ばれる。立候補するにあたっては、自分が出ようとしている選挙区内で、有権者の3パーセントにあたる人々から署名を集めなければならない。署名できるのは成人しているモスクワ市民だけだ。

直近のモスクワ市議会議会選挙は今年の9月8日に行われる。立候補の届出は7月5日に終了。市の選挙管理委員会に立候補を届け出たのは292人だったが、委員会は、一部の候補者が持参した署名の一部に、すでに死亡した人や、モスクワ市でなくてモスクワ州の住民や、存在しない人の署名が混じっているとして、選挙への立候補を認めなかった。立候補が認められなかった人々は、有効な署名を権力側が無効扱いにしたとして、当局を非難している。

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