スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか?

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おそロシ庵 - Sputnik 日本
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あなた方はスプートニクについて何をご存知でしょう?では 「おそロシ庵」については? きっと私たちが望んでいるほどは、たくさんの方はご存知ないのではないでしょうか。 というわけでスプートニクの東京特派員は「おそロシ庵」の創始者の千葉 勇太さんと顔合わせを行い、お互いを知りあい、その結果を読者の皆さんにもご紹介することにしました。千葉 勇太 さんは「おそロシ庵」誕生のきっかけや、サイト担当者について、「ソ連ナイト」への参加や日本人観光客向けのモスクワツアーのガイド役について、また日本と比較したロシアの印象などについて存分に語っていただきました。

おそロシ庵の読者から寄せられたご質問に基づき、スプートニクが行ったインタビューはこちらからお読みいただけます。

おそロシ庵はどんなサイト?

「私自身が面白いと思ったロシアの物事を紹介しているブログです。サイトを作った理由は、こうしたロシアに関するサイトが日本にはなかったから。日本でロシアに関する話題といえば、TVのニュースなどでは政治関係などがほとんど。あとは旅行へ行ってきたとか、現地で生活してる人の個人的な日記のようなブログ。私はこうした情報ではなくて、普通のロシア人たちが生活や、ネットで見ているおもしろネタ、そして私自身が見て、体験して、面白い、紹介したい、と感じたロシアを記録に残したいという思いからブログを作りました。」

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おそロシ庵の運営者は?

「メインのメンバーは日本人の私と、ロシア人のカーチャ。その他、大勢の日露の友達に手伝ってもらっています。私がロシアと関わりを持ったのは、大学時代に第二外国語でロシア語の授業を選択したから。一番人気がない授業で人がいなかったので、面白そうだと思って選んだのですが、授業初日にいた5〜6人の学生も1ヶ月しないうちに私含めて2人に。私の学部は特殊で、メインのキャンパスとは別の県にあるキャンパスでしたが、メインキャンパスでもロシア語を選択している学生は少なく、モスクワ大学との交換留学制度があったのですが、留学希望の生徒も定員の半数にも満たなかったので、『希望者がいないから 行かないか?』と声がかかり、留学したのが関わりのきっかけです。その留学でカーチャを含め、ロシア人の友人知人がたくさんできました。短期留学でしたが、2年連続で2回行き、卒業後もロシアの友人と遊ぶために何度も訪露をし、最近では大陸トラベルさんとのコラボツアーで年に1度は通っています。 」

© おそロシ庵「おそロシ庵」の創始者の千葉 勇太さん(モスクワで)
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
「おそロシ庵」の創始者の千葉 勇太さん(モスクワで)

ソ連ナイト

東京カルチャーカルチャーというトークイベントを行うお店から『ソ連のイベントをやりたい』と声をかけてもらったのがきっかけです。このお店はソ連のミリタリー関連のイベントはやったことがあって、それ以外でソ連を紹介したい、ともちかけられたのが初めで、現在まで15回ほど出演させていただきました。ありがたいことに、100人以上入るお店が毎回、満席です。たまにゲストの方がミリタリーメインのお話をしてくれる場合もありますが、おそロシ庵はミリタリー以外のトークを行っております。毎回、4つの『ネタ』をプレゼン形式で発表するという、2時間ほどのトークです。ロシアW杯に合わせ、ソ連時代のサッカーファンを紹介した『ソ連フーリガン』、夏にちなみソ連時代に話されていた怖い話、『ソ連怪談』、ソ連時代の海外旅行がいかに大変だったかを紹介する『ソ連海外旅行』などを取り上げました。ソ連時代だけではなく、現代ロシアの話もたまにします。ちなみに一番人気だったのはソ連時代のお酒事情でした。」

© おそロシ庵ソ連の超能力者をプレゼンしている様子
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ソ連の超能力者をプレゼンしている様子
© おそロシ庵「ソ連怪談」
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
「ソ連怪談」

「普通のモスクワを見るツアーではないツアーを作りたい」 大陸トラベルさんとのコラボ

ロシア旅行を企画する大陸トラベルさんに声をかけていただき、2016年からコラボのツアーを開催しています。大陸トラベルさんはバイコヌールへロケット発射を見に行くツアーなど、普通の旅行会社ができないようなツアーを企画している会社です。

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『普通のモスクワを見るツアーではないツアーを作りたい』ということで企画が始まりました。

まずツアーの特徴を『普通のツアーでは行かない場所』『個人旅行では行けない場所』『普通のモスクワ市⺠の生活を知る』にすえました。おそロシ庵はソ連ナイトにも出演しているので、モスクワの今も残るソ連っぽい場所を見る、『モスクワソビエトツアー』を作りました。

まあ、モスクワの観光地は少なからずほとんどがソ連に関係しているのですが、普通のツアーでは行かないような小さな博物館、例えばモスクワアーケードゲーム博物館冷戦博物館 Bunker42などを見学地に入れました。Bunker42は最近メジャーになりつつあるので、今夏はおそらく日本人団体客では初になる、武器の分解組み立て体験を組み込みました。 また、レーニン図書館のバックヤードツアーや、モスクワ大学校舎内の見学など。特にモスクワ大学は一般には解放されていないため、このツアーのならではです。さらに友人の助けを借りて、モスクワの一般市⺠の住むアパートや郊外のダーチャ訪問もツアーに入っています。これも我々のツアーでしか体験できない一押しの企画で、参加者の皆さんにとても好評です。

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ちなみに普通のツアーではチャーターしたバスでコースを巡りますが、このツアーではモスクワの公共交通機関を使い、街中をたくさん歩きます。これは市⺠が普段利用する移動手段を使い、モスクワでの暮らしを少しでも身近に感じていただければという理由です。

『モスクワソビエトツアー』を夏に3回、冬は『寒いモスクワツアー』を開催しています。冬のモスクワで日本では体験できない寒さを知ってもらおうという思いでの命名ですが、基本的に夏のツアーと同じで、普通のツアーでは体験できないようなことをします。目玉はアイスクリーム工場見学です。ロシアの人は冬に外でアイスクリームをよく食べますよね。これは日本ではなかなか見られない光景です。なので、あえて寒い冬にアイスクリームの工場の見学を入れています。ソ連時代から今に至るまで、アイスクリームはとても美味と評判が高いですね。冬のツアーの参加者は、このアイスクリーム工場見学を楽しみにしてくれています。

また、冬も夏と同じくダーチャ訪問があります。冬のダーチャは夏と違った楽しみ方ができ、 これもツアー参加者の皆さんには好評です。 」

© おそロシ庵ダーチャでの食事
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
ダーチャでの食事
© おそロシ庵モスクワ大学
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
モスクワ大学

「モスクワで何が知りたいか、見たいか」といったアンケート調査を実施されましたね。どんな質問やコメントが寄せられていますか。

上記の記事のような質問が今まで届きました。

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おそロシ庵のグッズ

「ソ連ナイトの物販コーナーでの発売用に作り始めたのがきっかけです。デザインは私が自ら担当しています。

今までに作ったのはTシャツやはんこ、スマートフォンケースなど。 Tシャツは単価を安く抑えるためには数が必要があるので、ブログなどで購入希望者を募集し、最小ロット数が集まったら制作するという、クラウドファンディングのような方式を採用しています。

余剰品や、最小数が必要ないものはWebショップ を立ち上げ、販売しています。

今までの一番人気は、レーニ印などのはんこ。皆さんダジャレが好きなのでしょうか。ホフロマ風やモスクワの地図をアヴァンギャルド風にデザインしたスマホケースも⻑く好評です。また、Tシャツ類も『海のハリネズミ』『モスクビッチTシャツ』『ソ連国家Tシャツ』などが人気でした。 」

© おそロシ庵はんこ
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はんこ
© おそロシ庵ソ連国家Tシャツデザイン
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
ソ連国家Tシャツデザイン
ロシアの印象など

スプートニク:日本人がロシアに抱く印象はどう変わったでしょうか? 今は何に特に興味が集まっていますか? また、ロシアと日本にはどんな共通・相違点があると思いますか?

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「まずは一般の日本人が考えるロシアのイメージですが、以前にロシアについて何を知っているかというアンケートに2000人以上の方が回答してくれました。

日本人2398人に聞いた、ロシアについて知っていること

逆に、ロシア人に日本についてのアンケートもとりました。

ロシア人110人に日本について知ってることを今さら聞いてみた

この2つのアンケート結果を見ると、ロシアでは日本のことがかなり知られているのに対して、日本ではロシアのことがあまり知られていないのかなと感じます。 」

個人的な意見

「はじめてロシアに行ったのが13年前。そのときに比べて色々と便利になってきています。もちろん時代が進んで技術が発展したことによるもので、これは日本も事情は同じです。日本と違うところは...、例えば街でのWiFi。日本では完全な無料WiFiは多くありません。しかしモスクワの場合、ほとんどのレストランやカフェ、メトロ、バスなどの公共交通機関に無料WiFiがありますし、各公園でもモスクワ市提供のWiFiに接続が可能で、とても便利です。しかし、これは見方を変えると負の一面も。誰でも使えるのでセキュリティ的にはちょっと危険でしょうね。先日スプートニクでも取り上げた『世界で安全な都市ランキング』でもこの事がよく分かる結果となっていました。

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サイバーセキュリティの安全度で東京が1位なのに対し、モスクワは54位。これは無料WiFiが多いことで、セキュリティの甘いスマホやPCを使う個人が狙われる事案が多いからではないかと思います。

私は実際にモスクワでインターネットで銀行の口座にアクセスしたり、ネットショッピングでクレジットカードを使う場合、安全面からWiFiにつなぐことはしていません。SIMカードが安く買えることはロシアのいい点の一つですね。

メトロといえば、モスクワのメトロは5分も待たずに次の電車が来るなど、本数も多く、朝早くから夜遅くまで運行しており、市内の移動にはとても便利たです。よく、外国人が日本に来ると電車の正確さに驚くなどと言われますが、モスクワのメトロは時刻表が必要ないくらい、次々と電車がやってきます。

乗り心地は...、日本の方に軍配が上がりますね。新しい車両は随分とマシになりましたが、やはり騒音はずっとうるさいですし、手すりが少なく、つり革もほぼないので立っていると危険なことがあります。

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ロシアのメトロで確実に日本と違うなと思ったことは、席の譲り方。お年寄りなどが乗ってくると、皆すぐに席を譲ります。日本でも譲る方はもちろんいますが、圧倒的にロシアのほうが譲る確率が高いです。お年寄りかに気づかない若者がいると、他の方がそれを教えて譲らせるという風景もよく見かけます。
また、駅や地下道の階段などで重い荷物を持っている年配や、女性を助けることも多いですね。これは日本の場合はあまりありませんが、見方を変えれば、どこの駅にもエレベーターがあるからなのかもしれません。

と、このように他人に対して優しいところが多いように見えるのですが、店員や警備員などは無愛想で不親切しな対応をされることが多々あり、日本とは間逆です。最近ロシアの接客対応で一番腹が立ったのは、前回、冬のツアーてのホテルの警備員。荷物チェックのX線の機械にもたついてる我々にかなりの暴言を吐いてきたことです。ロシア語がわからないと思って言ったのでしょうが、曲がりなりにも客を目の前にした仕事中の人間のする態度ではなかったです。ロシアではいい人と悪人の差が極端に離れている気がします。 」

今後のおそロシ庵でやりたいこと

「まず、現在おそロシ庵で行うツアーやイベントなどは赤字に近いので、どうにかしておそロシ庵を黑字化したい。

釣りが趣味で、モスクワでたまに釣りをするのですが、本格的にモスクワの釣り情報をまとめたい。そして、モスクワに限らず、ロシアの地方都市、特にシベリアなど、日本人が誰も行ったことのないような場所を紹介してみたい。釣りの他に大好きな自然、写真をシベリアの大自然で実現できたら最高なので、スポンサーが現れるのを待っています。

バイカル湖や北の海に潜って水中写真を撮るようなこともしてみたい。

© おそロシ庵モスクワ川、クレムリン前で釣った魚モスクワ川、クレムリン前で釣った魚
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
モスクワ川、クレムリン前で釣った魚

あとは、私がデザインしているグッズをロシアで販売できたら面白いだろうなと考えています。ロシアの友人たちにも評判がいいので人気の出るチャンスがあるかも。ロシア以外のデザインも作ってみたいです。」

© おそロシ庵ロシア人に人気の海のハリネズミTシャツ
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ロシア人に人気の海のハリネズミTシャツ
© おそロシ庵同じく海のハリネズミトート
スプートニク日本と「おそロシ庵」がお互いをインタビュー! さて、どれくらいお互いを知りえたでしょうか? - Sputnik 日本
同じく海のハリネズミトート
© おそロシ庵モスクビッチTシャツ
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モスクビッチTシャツ
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