北極圏の氷の融解がロシアの石油採掘を脅かす?

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地球温暖化に関連する永久凍土の融解がロシアの石油採掘の脅威となっている。このことが気候変動に関するパリ協定にロシアが賛同する決定理由だと、ブルームバーグのアナリストであるジュリアン・リー氏は考える。

リー氏の意見によれば、気候の温暖化は、国内の石油と天然ガス採掘の中心となっているロシア北部に深刻な影響を及ぼすおそれがある。統計データでは、ロシアの永久凍土地域の基盤はすでに1980年代のような負荷に耐えることができないとリー氏は指摘する。 耐力は1980年から2010年までで20%以上下がり、2025年までにさらに25~50%低減する。

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リー氏は、永久凍土を維持するための条件の喪失を避けるためにできることは、おそらくもうなにもないと考えている。また、怠慢は最悪の結果をもたらすと彼は指摘する。

ロシアのアナリストたちはこの問題をどう考えているか

ロシアの投資企業「ブクス・ブロケル」社の専門家であるヴャチェスラフ・アブラモフ氏は、リー氏の見解に賛同する。アブラモフ氏によれば、地球温暖化により石油採掘地域の地盤は堅固な状態から軟弱なものに変化し、そのことによって採掘現場での事故が増加するという。しかし、同氏は、ロシアの北極圏での石油開発に対する凍土融解の影響は、さまざまな技術を用いることによって低減させることが可能だと強調した。

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国際格付機関「フィッチ・レーティングス」のドミトリー・マリンチェンコ氏は、北極の鉱床開発プロジェクトの高騰にも関わらず、温暖化は基本的にこの地域の石油採掘に影響することはないと主張した。

パリ協定

ブルームバーグのアナリストであるジュリアン・リー氏は、ロシアがパリ協定に賛同した主な理由は、北極地域の鉱床に対する脅威だと考える。ロシアの専門家たちはリー氏の意見に賛同する。


9月23日、ロシアのドミートリー・メドヴェージェフ首相は、気候変動に関するパリ協定の承認に関する法令に署名を行った。パリ協定は2015年に締結され、2021年に効力が発効する予定。ロシアは2016年に書面にサインをしたが、しかし数年間批准を行っていなかった。

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