ロシア最大の美容展示会で見た男女の意識差:昭和の男と、金に糸目をつけない女

ジャパンブース「Beauty Fair Japan」
ジャパンブース「Beauty Fair Japan」 - Sputnik 日本
サイン
10月23日から26日まで、四半世紀以上の伝統を誇るロシア最大の美容展示会「インターチャーム2019秋」がモスクワ郊外で開催された。世界33か国の1100社以上による約5000ブランドが最新コスメや美容技術を紹介し、7万人以上が来場した。日本からはロシアNIS貿易会(ROTOBO)がジャパンブース「Beauty Fair Japan」を出展し、15社が参加。メイドインジャパンの高品質なスキンケア用品やヘアケア用品は来場者の高い関心を集め、ブースには化粧品・美容関連産業の関係者が絶えず訪れていた。

ロシア人男性は昭和の男!薄毛はセクシー?

大正13年創業の老舗で美容専門商社と化粧品メーカーという2つの業態をあわせもつ「菊星」は、ロシア進出を目指すにあたり、あえてアイテムを一つだけにしぼってBeauty Fair Japanに参加した。年間30万個以上売れている、男性向け洗髪用石鹸「頭皮中心主義」である。墨や海泥の力で皮脂を落とし、抜け毛や薄毛を予防する。ブースにはロシア人ではない外国人男性のバイヤーも多く見られた。

ロシア女性の美意識の高さは有名だが、ロシア男性は肉体的・精神的な強さを重視し、身なりにかまいすぎるのは男らしくないと考える人も多い。市場調査を行なった菊星の竹鼻実樹社長は「ロシア人男性は『昭和の男』のようです。男性化粧品というジャンルは本格的には立ち上がっておらず、だからこそおもしろい。どこの国でも可処分所得が伸びれば、男性も必ず、おしゃれするようになり、ロシアも例外ではありません」と話し、市場開拓の可能性は大きいとみる。

ブースで接客にあたったマーケティング部の尾張友哲部長は、この石鹸が売れるかどうか、可能性は半々だと言う。「アジア圏の男性には、薄毛は恥ずかしいという共通の悩みがあるのですが、ロシアで『髪のボリュームが出る』という話をしても、薄毛がセクシーと考える方もいるようで、反応は真っ二つに分かれています」ということだ。

男性向け洗髪用石鹸「頭皮中心主義」をPR
ロシア最大の美容展示会で見た男女の意識差:昭和の男と、金に糸目をつけない女 - Sputnik 日本
男性向け洗髪用石鹸「頭皮中心主義」をPR

薄毛に悩む女性、体験コーナーに大行列

髪の話を続けよう。日本ではテレビ通販などでおなじみのロングセラー、薄毛と白髪を隠してくれる「スーパーミリオンヘアー」が大注目を集めた。ロシアにも販売代理店があるが、このイベントで初めてスーパーミリオンヘアーを知った人も多く、体験ブースには行列が絶えることがなかった。並んでいるのはほとんど女性。ロシア女性の髪は細くてボリュームがないため、加齢とともに分け目が薄くなるのが特に気になるようだ。

ジャパンブース内に設けられたステージでのプレゼンテーションでは、ものの10秒で薄毛を全く目立たなくする技術に大きな拍手が送られた。外国人男性が「体験したい」とステージに乱入し、急遽、彼の髪色に合った商品を取りに行くというひとコマも見られた。

スーパーミリオンヘアーを手がけるルアン株式会社の阿部稔社長は「ロシアには髪の細い方が多く、薄く見えてしまうので、需要がまだたくさんあると思います。この商品を使って、日常生活を楽しくアクティブに過ごしてもらえたら嬉しいです」と話している。

スーパーミリオンヘアーを手がけるルアン株式会社の阿部稔社長
ロシア最大の美容展示会で見た男女の意識差:昭和の男と、金に糸目をつけない女 - Sputnik 日本
スーパーミリオンヘアーを手がけるルアン株式会社の阿部稔社長

美容のプロに好評、「今すぐ買いたい」の声も

大阪のメーカーで、アジアを中心に展開するビエスト化粧品の前田ふみえ社長は、巨大な市場規模をもつロシアに販路を広げたいと考え、展示会への参加を決めた。

前田社長「弊社の商品はエステティックサロンの専売品で、ハイクオリティで価格も高めです。ですが、今回の来場者は質にこだわるサロン経営者や、美容のプロが多くて、価格表を見せても驚く人が少ないのが印象的でした。メイドインジャパンの定評だけでなく、新技術を生かした商品に興味をもっている人が多いです。今すぐ買いたいというお客様も多くて驚きました。この展示会で、ロシア進出への道がかなり見えてきました」と手ごたえを感じている。

来場者の中には、ビエストの商品をすでにネットショッピングで買ったことがある人もおり、「嬉しかった」という前田社長だが、いくらで買ったか聞いてみると、なんと通常の3倍以上だったという。

ビエスト化粧品の前田ふみえ社長(中央)
ロシア最大の美容展示会で見た男女の意識差:昭和の男と、金に糸目をつけない女 - Sputnik 日本
ビエスト化粧品の前田ふみえ社長(中央)
参加型プレゼンに大興奮

天然素材を生かしたスキンケアブランド「百香草」は、テレビショッピングかクイズ番組さながらの参加型プレゼンテーションで、大いに会場を沸かせた。百香草ブランドを手がけるアドムの榎本賀代子社長は、「ロシア女性は皆さん綺麗で素敵。わくわくしています」と話す。

榎本社長「私たちのような小さい会社はなかなか海外に出て行く足がかりがなく、ましてやロシアは未知の国です。今回のROTOBOのような機関の支援があれば、安心して参加できます。今度は越境Eコマースがますます盛んになり、国境がなくなっていくでしょう。日本の中で大事に開発した商品を、海外の方に案内できる良い機会です。この展示会で、ロシアの方の国民性を学びたいと思っていましたが、話してみると、律儀で真面目な方が多いと思いました。」

「百香草」ブランドをロシア語で紹介
ロシア最大の美容展示会で見た男女の意識差:昭和の男と、金に糸目をつけない女 - Sputnik 日本
「百香草」ブランドをロシア語で紹介

モスクワの美容サロンに勤めているオレーシャさんは、最前列で百香草のプレゼンを見学した。「プレゼンターの情報の伝え方が素晴らしいし、彼女の肌を見ればとてもよくお手入れされているとわかります。私はアメリカ、日本、韓国のコスメに注目していて、色々な化粧水やクリームを使っていますが、化粧水でこういう成分のものは初めて見たので、とても関心を持ちました。ロシアでも、天然素材を使った基礎化粧品を重視する方向に流れています。」

ベラルーシから来たタチアナさんは、会場中をくまなくまわり、日本ブースに立ち寄った。「メーカーや製造国には全くこだわらず、どこの製品でも試して、自分の肌に合っているものだけを手元に残します」というタチアナさんは、美の追求に貪欲で、両手いっぱいにコスメの袋を抱えていた。

その他にも日本ブースでは、キッコーマンによるヒアルロン酸やセラミド、ブドウの種の濃縮エキスなど、化粧品原料の紹介などが行なわれた。フランスやイタリア、ポーランド、アイルランド、中国や韓国もナショナル・パビリオンを設置。中でも、韓国の存在感は際立っており、複数のホールにまたがって大規模な展示を行なった。韓国コスメのロシアにおける人気は近年大幅に伸びており、顔用パックの即売会には人だかりができていた。次回の「インターチャーム2020春」は、2020年の4月23日から25日まで行われる。

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