ロシア 米国の月周回軌道上のステーション開発参加に復帰すると決定

© 写真 : NASA月周回軌道上のステーション
月周回軌道上のステーション - Sputnik 日本
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ロスコスモスのドミトリー・ロゴジンCEOは、スプートニクの取材に対し、ロシアは米国の月軌道プラットフォームゲートウェイ(軌道ステーション)・プロジェクト参加に向けた交渉に復帰すると発表した。

この決定に関して、ロゴジン氏はスプートニク通信からの取材に対し、「NASAに、ロシアは交渉に参加する用意ができていると伝えた」と述べた。

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ロゴジン氏の話ではロスコスモスとNASAは2020年の春あたりに会合を持ち、ロシアのプロジェクト参加を話し合う。

また、ロゴジン氏は、現在の状況(後述)では、ロシアが技術面での実現に取り組むことはそれほど重要ではなく、何よりも原則に従うべきだと説明した。

そしてその原則について、ロゴジン氏は「我々は複雑な決定をする際にきちんと機能する原則探さなければならない」と述べた。


月軌道プラットフォームゲートウェイは軌道ステーション。NASAがESA、ロスコスモス、JAXAと共同で2022年に月周辺の展開開始を予定している。同ゲートウェイは月面有人調査、学術調査、また将来の火星ミッションのための技術調整プロジェクトとして利用される。


露米共同のゲートウェイ・プロジェクトはうまくいくのか?

米国はゲートウェイ・プロジェクトの始動を発表し、2017年、ロスコスモスとNASAの協力は共同建設の契約締結まで進んでいた。ところが、その後ロスコスモスのロゴジンCEOは、契約では気圧が異なる空間をつなぐ装置「エアロックモジュール」と生命維持システムの製造の作業でロシアに十分に重要な役割が与えられなかったため、同プロジェクトの参加を拒否するだろうと発言していた。 

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NASAはその後、露米の宇宙飛行士を月周回軌道に送り届ける宇宙船の建設をロシアに委託する可能性を排除しなかった。現在国際宇宙ステーション(ISS)に向かっているソユーズ宇宙船を近代化する可能性については、ロゴジン氏も言及していた。

ロゴジン氏は、ソユーズが月への飛行の予備システムとなれば、ゲートウェイ・プロジェクト任務の安全性は向上すると指摘していた。

ロスコスモスのロゴジンCEOは、米国の関心は月周回軌道にあるものの、ロシアの調査したいのは月の表面だと述べていた。その後、米国は方向転換を行い、2024年に月面に宇宙飛行士を上陸させる方針を発表した。

最近まで、ロシアが米国のゲートウェイ・プロジェクトに参加するのか、それとも国家的地位を確立しようとするのかは判然としなかった。ロスコスモスの2019年総括記者会見で、ロゴジン氏は、2021 年と2023年に国際宇宙ステーションにドッキングされる予定だった 2つの新しいモジュールをロスコスモスは地球上にとどめ置く可能性を明らかにしていた。ロゴジン氏はその理由としてモジュールが月軌道プラットフォームゲートウェイに用いられる可能性を指摘していた。

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